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「エールラボ課題解決道場 〜プロジェクトマネージメントのプロから学び、地域課題を解決!~」が開催されました

2023年2月25日、松山市内のサイボウズ松山オフィスで、「エールラボ課題解決道場〜プロジェクトマネージメントのプロから学び、地域課題を解決!〜」のワークショップが開催されました。当日の参加者は地域課題の解決に興味のある15名。
前半は、プロジェクトマネジメントについて学び、その後に地域課題に取り組んでいる3名のプロジェクトリーダーの先輩の話を聞き、具体的な学びを深めました。今回の記事では、当日のワークショップの様子をお伝えします。

プロジェクトマネジメントとは?


ファシリテーターは、たてヨコ愛媛の稲見さん。稲見さんの挨拶により、ワークショップがスタートしました。

稲見さんの挨拶からワークショップはスタート

ワークショップの前半は、グローバルなNPOであるPMIの日本支部副会長の浦田有佳里さんによってプロジェクトマネジメントの講義が行われました。

まずはじめに、浦田さんが「プロジェクトの定義って知っていますか?」と会場に問いかけます。
なかなか具体的に答えられない参加者に向けて、プロジェクトの定義は次の2点と説明をします。

  1. 有期的(期限がある)

  2. ユニークである(独創的で同じことの繰り返しではない) 


講義をする浦田さん

「プロジェクトといえば、壮大なものをイメージしやすいですが、『家族旅行プロジェクト』や『就活プロジェクト』『クリスマスプロジェクト』だって立派なプロジェクトです!」と浦田さん。プロジェクトは、ユニークであるがゆえに不確実性が高く、そのためにプロジェクトマネジメントが必要だとお話しされました。

たびたび、会場の参加者に意見を聞きながら、プロジェクトマネジメントについて「家族旅行」を例に、具体的に説明。予算やスケジュールは変わりやすいため、中間目標地点の目安となるマイルストーンを置き、プロジェクト計画表を作ること、プロジェクトにメンバーがいるときはシェアすることの大切さについてお話しされました。

リアルな地域の課題に触れ、解決策を話し合う!



イベントの後半は、すでに地域課題の解決に取り組んでいる先輩に登壇いただき、現在進行中のプロジェクトの説明をしていただきます。

今回、お話をしてくださったのは、西条市の放置竹林問題に取り組んでいる山中さん、中島のスーパーを再建したいと活動をしている俊成さん、西条市でトゥクトゥクを走らせ街を活性化させたいと願いクラウドファンディングにチャレンジ中のつよぽんさんの3名。

山中さんは、竹を使い「めんま」を製造販売することで課題解決に取り組んでいます。山中さんの課題は、めんまの生産量を増やしたいということ。そのためには、筍を収穫してくれる人材が必要だということでした。

俊成さんの課題は、高齢者の多い中島のスーパーで取り扱いたいと考えている「お惣菜」について。食品ロスなども考慮してどのような販売方法がいいのかというもの。

中島のスーパー再建プロジェクトについて登壇する俊成さん

トゥクトゥクの購入資金を得るために「クラウドファンディング」を立ち上げているつよぽんさんの課題は、ズバリ!クラウドファンディングの協力者をどのように増やしたらいいのかというものでした。

参加者はプロジェクトの内容を聞いた後、気になるプロジェクト別に分かれ、それぞれの課題についてディスカッションを行っていきます。

右奥が山中さん。みなさん真剣な面持ちで課題について意見を出し合っていきます。
真ん中奥が俊成さん。ファシリテーターを務めたメンバーのおかげで、スムーズなディスカッションが繰り広げられていました。
左側にいるのがつよぽんさん。みんなで発表内容をまとめていきます。

どのグループもみなさん積極的に発言をし、賑わっている様子でした。最後はそれぞれの課題に対して、どのような解決策のアイデアが出たのかをメンバーが発表します。

山中さんの「筍を収穫する人材を集める」という課題には、竹林整備は土砂崩れなどの災害予防になることから、小学校や自治体に声掛けをして「地域イベント」として筍をみんなで収穫してもらう、というアイデアが出ました。

俊成さんの課題には、高齢者が自分で食べられる量を購入できるように、「バイキング形式」でお惣菜を販売するというアイデアが。

つよぽんさんの課題には、SNSを使ってトゥクトゥクの魅力を「発信する」という意見が出てきました。

参加者は、実際に行われている地域活動について、すでに取り組んでいる先輩と近い距離で話をし、課題を共有することで、その課題を自分ごととして捉えているようでした。
ここではいくつか参加者の感想をご紹介します。

【参加者の感想】



  • 実際にプロジェクトを立ち上げた方のお話を聞けて、今後の参考になりました。

  • 地域でプロジェクトを立ち上げた方々のパワフルさを感じました。身近にも感じられてありがたい経験になりました。

  • プロジェクトマネジメントについて考えていた以上に身近な例えでご説明いただき、とても勉強になりました。

  • プロジェクトを立ち上げるための基礎を知ることができました。今後、何かをしたいという思いを形にしていきたいです。プロジェクトを立ち上げている人の計画性に刺激を受けました。

トゥクトゥクを使い、地域を活性化させたいと考えているつよぽんさんからは、「このプロジェクトは、自分一人の想いから立ち上げたものだっただけに、このイベントのおかげでいろんな方の意見が聞ける良い機会になりました。また、より多くの方の共感を得るためには、伝え方にも工夫が必要なのだということを学びました」と感想をいただきました。

現在、地域活動に取り組んでいる先輩ゲストも参加者も、それぞれの学びが深まった今回のワークショップは、大盛況のうちに幕を閉じました。

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