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襲撃される自動配送ロボの哀愁

アメリカでは自動配送ロボを襲撃するTikTok動画がバズっている。こうした事件が多発して問題になっているらしい。

自動配送ロボは公道を走行し、荷物や料理などの輸送に用いられる。配送センターから人に届くまで、「ラスト1マイルの配達」というコンセプトで実用化されて久しい。

動画は迷惑行為をはたらく人に利することになるので直接貼らないが、以下の自動運転ラボさんの記事から確認できる。

ご覧いただけただろうか。

あの、ロボ……かわいくない?
倒れてる姿、哀れじゃない?

こんなにかわいいのに、どうして襲撃なんてできるんだろう。
私はキュートな配送ロボに心を奪われてしまった。

話は突然変わるが、小説「ハリー・ポッターと秘密の部屋」で、ジニーという女の子が諸事情あって泣いていた。「頭がどこにあるか分からないのに話しかけてくるものは警戒しなさいって、ママに言われてたのに!」と。でも私は昔から、頭がどこにあるか分からないのに話しかけてくるものや、頭がどこにあるか分からないのに動いているものが大好きだ。つまりロボとかAIとかが大好きだ。好きすぎて利益度外視で投資もしている。

(基本的に)ロボットは「人の役に立つ」という使命だけを持ってこの世に生まれる存在だ。そして人間の代わりに様々な労働を担ってくれる。

にも関わらず、昔から海外ではロボットをいじめたり襲撃する事件がたびたび起きていることに哀切の念を禁じ得ない。

ああ、殺人ロボならいざ知らず、こんな無害極まりない配送ロボ君にまで傍若無人の所業をなすとは、人の心はないのだろうか。むしろ人だからこそこんなことができるのか。

とはいえこうした事件が起きたという事実は、アメリカに自動配送ロボが浸透している現状を示しているかもしれない。

欧米諸国ではパンデミックの到来により、2019年頃からこうしたロボットの実用化が本格化してきた背景がある。

一方、日本でも2023年4月から自動配送ロボが公道を走行できるようになったことをご存知だろうか。

日本は配送員不足に備え、道路交通法を一部改正してロボットを一般市民生活に浸透させようと試みている。

私は(引きこもりなので)見たことがないが、すでにいつ何時、こうした自動配送ロボとすれ違っても不思議ではない。

以下のZMPさんのDeliRoちゃんとかかわいい。道を走っているところを想像するとつい笑みがこぼれてしまう。

かわいい。

こちらのAsratecさんのRICEくんはエレベーターも乗れるし、道案内もできるようだ。なんて偉いんだろう。私はもう、駅で盲導犬を見かけた時のような気分になっている。

最初に取り上げた自動運転ラボさんの記事中では、

ロボットのほとんどが、パスコードやQRコード認証をしないと中の商品が取り出せない仕組みとなっているが、想定を超える力でこじ開けられた場合、被害を防ぎにくいのが現状だ。

https://jidounten-lab.com/u_42667

と問題提起しているが、自動配送ロボは内容物が食品や物理的な商品であって、換金しづらく襲撃しても利益は薄い。無人販売所や路上の自動販売機が成立する日本では、現状のままでセキュリティは十分だと考えられる。
実際に日本では、自動販売機強盗は比較的稀だ。

稀とする根拠は警察庁が出している令和3年のデータだ。認知(≒発生)件数が全国で3,004件にとどまり、平均して1日8件ほどしか起きていない。

なお、車上荒らしはその約8倍、23,282件発生している。

https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R03/r3keihouhantoukeisiryou.pdf
(P8、図表:1-2-4-3(非侵入窃盗の認知・検挙状況)より)

※ちなみにアメリカでは治安の問題か、路上の自動販売機自体が珍しいらしい。観光客が日本の自動販売機を見て感動するのは、治安に対するリスペクトもあるのだろう。

また、こういったロボットであれば遠隔操作が前提なので、カメラもついているだろうし、リスクの割に犯人特定が容易なので、犯罪抑止には十分かと思う。

日本ではまだ公道を走る許可が出たばかりだ。

当たり前」のように道路を走るロボットを見る日は遠いかもしれないが、猫ちゃんのウェイターロボが飲食店を走っているのを(引きこもりだから)見たことがない私は、かわいいロボットが自宅まで配達に来てくれる日を心から待ち望んでいる。


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