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目の見えない人は世界をどう見てるのか/伊藤亜紗


・障害というものを扱っているので、表現や主張をより慎重に選んでいると思うんだけど、そのへんの配慮のバランスがよい。

・著者(美学者って知らなかったけどとてもかっこいい)や、話題の対象の方々の存在をやっぱり身近に感じることは難しいが、文章自体に表れるその配慮のようなものは、もっと日常的な部分で自分にも共感できた。内容じゃないっていうのがアレですが。

・「すごい」という言葉には「(晴眼ではないのにできて)すごい」というようなある種馬鹿にしたようなニュアンスが含まれるように伝わることがあるという話の中で、「面白い」のほうがよい、ということが書かれていた。

・最初、これはものすごいことを言っていると思った。「面白い」(しかも漢字で!まあこの表記の気になり方はただの私のクセですが)なんて、なかなか人に言えない。友達に言うのも若干憚られる。

・結論、相手の存在が面白いみたいな話ではなくて、その方法や考え方に興味をもつみたいなニュアンスなんだけど、「すごい」と同じように「面白い」という言葉もなかなか人に言えないのはどうしてだろうと考えた。

・単純に、その人を(上から目線で?)評価するような言葉だからだろうか。それとも内容によるんかな。「それ面白いね」と「あなた面白いね」の違いは、感覚的にはわかっていても説明がうまくできそうにない。

・ご存知、白鳥建二さんが出てきたが、やはり彼の生き方とか姿勢とか以上に、美術品を見て言葉で誰かに伝える(伝え合う)ことで生まれるものの話がしっかり自分に刺さる。
https://note.com/yeka/n/nf0ec0c09da17

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