【アジアカップ】各国の帰化選手・二重国籍選手

表題の通りもうすぐ開幕するアジアカップ2019、24か国に拡大された今大会で過去と比べて大きな違いは帰化選手の多さだ。

*なお帰化であったり、二重国籍だったり移民だったりいろんな形態があるが、面倒なので纏めて帰化選手と称することとする

最後尾にリング載せた微博記事の統計によると、24か国中帰化選手不在なのは中国含めて7か国。他の17か国は何らかの形での帰化選手がいる。登録552選手中少なくとも86人が合致する。全体の15%,6人に1人が該当する計算になる。勿論その中には日本のGKシュミット・ダニエルも含まれる。(日本名矢吹勇二っていうんだ・・)

・リスト

後述の微博では主要なメンバーリストが載っているが、それを参考にしつつ、フィリピン(後述)オーストラリア(お国柄多い)旧ソ連諸国&ロシアも多すぎるのでそれらを除いた該当一覧。筆者個人でやったもので漏れも多いと思うので指摘大歓迎です。むしろ誰か代わりにちゃんとしたの作ってくださいmm

一番の大物はイランのSaman Ghoddosか。ロシアW杯に出場し今期フランス1部アミアンに所属する彼はスウェーデン生まれで2017年にスウェーデン代表で2試合プレイした後にルーツのイラン代表に鞍替えしている。

他にもカタールのAlmoez Aliは1996年生まれながら昨年AFCU23選手権得点王で代表でも主力、シリアのMohammed Osmanはオランダ1部ヘラクレスでプレイし代表10番を背負う、こうした今後アジアのサッカーシーンでいずれお目にかかれそうな注目選手も多い。

・パターン

多いのはイラク、シリアといった政情不安定な国々からオランダ、ドイツや移民受け入れに積極的な北欧諸国への移民パターン。鳥栖に在籍したJoan Oumari(ドイツ出身、長くドイツ下部でプレイ) などレバノンも結構いる。かつ欧州各国の年代別代表歴ある選手も多い。

少し特徴的なのはパレスチナ。お国柄世界中に散らばっているがサッカーではチリとの縁が強い。 Palestinoというパレスチナ移民のクラブがあるくらいで、今大会でも少なくとも4人。

キルギスは旧宗主国ロシアやソ連系は勿論ながらドイツとのコネクションが多いようで、今大会もドイツ出身が2名。

アジアで帰化と言えば約10年前世界を騒がせたカタールだが、今大会メンバーで明らかにわかるのは4名のみ、帰化に頼るだけでなく2022年W杯に向けて育成強化が実った証拠かもしれない。ただあくまでWikipedia情報であり、実際のところは近隣諸国やアフリカ出身の選手がまだたくさんいると推測される。それはカタールに限らずサウジアラビア、UAE、オマーンといった国々も同様である。これらの国々の歴史政治文化的な相関性もあるし、地理的に近いアフリカからの移住者が多いのもやむを得ない。

オーストラリアも含めて、サッカーや政情以前に国がそもそもそういう国であるケースがやはり最も多いと思われる。

なお日本のファンにもお馴染み、UAEのモジャモジャことオマル・アブドゥルラフマン(Omar Abdulrahman)はイエメンにルーツを持ちサウジアラビア出身だが今大会は怪我のため欠場するのが惜しまれる。

・フィリピン
増加最大の要因となったのは初出場のフィリピン。登録23人中21人が該当する。FW Jovin Bedic、第3GKのNathanael Villanuevaのみが純粋な自国生まれ自国育ち。代表格はチェルシー下部組織在籍経験あるエースで主将Phil Younghusbandと兄の James Younghusband、英国人の父とフィリピン人の母の元に生まれ英国で育った。日本人の父を持ち浦和レッズユース、仙台大学に在籍した佐藤大介(Daisuke Caumanday Sato)もいる。

戦前は日本を圧倒していたフィリピンも2000年代初頭は日韓W杯予選でオマーン、シリアにいずれも0-12で敗れるなどアジアでも最底辺にいたが、協会によるフィリピン系選手を取り込む政策が功を奏して英国以外にも旧宗主国のスペインやドイツ等を中心に多くの補強を実現した。結果去るロシアW杯予選では最終予選進出こそならなかったが、北朝鮮、バーレーンを破り一時は東南アジア諸国でFIFAランク1位になるなど着実な効果を見せた。(フィリピンが北朝鮮に勝ったお陰で中国は最終予選に進出できたので感謝してもしきれない・・)

東南アジア人初の英プレミアリーグ選手であるGKエザリッジは所属するカーディフ・シティの都合から選外となったのは残念だが、今大会で彼らのパフォーマンスに要注目である。

・中国の動き

じゃああんたのとこはどうなの?

一応多民族国家かつ海外への移民も多い国、帰化選手はいないけど今大会のメンバーと少数民族選手についてはこちらを


海外在住華僑華人の動きについては以下記事をご参照ください↓


*ソースとして、Wikipediaと2段目微博の記事を参考にしました



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