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ピア・チェックとフィードバックの同居

授業では初稿に対してクラスでペア・グループを作りピア・チェックを行っている。このフィードバックしたものは授業の翌日までには渡すように伝えていて,翌日にはほぼ同時に私からもフィードバックを渡している。つまり独立して最低でも2人からのフィードバックが行くようになっているわけだ。

しかし,ピア・チェックしたものを見てみるとチェックが甘いケースがけっこう目立つことが気になっている。同じレポート初稿に対する学生のチェック(左)と私によるチェック(右)を見てもらえるとよく分かると思う。

1年生なのでまずはやってみようという側面が強い授業なのはたしかなのだけど,これじゃあちょっとという思いもあるし,この状態だと学生は私からのフィードバックだけ見て,ピアの相手からのチェックは見ないでもいいとなってしまいかねない。ただでさえ同窓の学生と担当教員では力関係が異なるのだから,これは十分に起こっているだろう。

極端な話,これではピア・チェックの意味がないとも言えそうである。かと言って,ピア・チェックだけにすると十分なチェックがなされず,相手によってはほぼ意味がなくなる。だからといって学生がフィードバックしたものが出てから私がチェックするのは最終提出までの時間を考えるとちょっと厳しいものがある。

それで考えたのが,私がチェックしたものを担当学生がさらにチェックし書き加えて渡すというものだ。そもそも私からのチェックは同じ種類の項目が複数あっても1回しか指摘していない。例えば誤字が3つあっても1つしか指摘しないし,パラグラフの構造が良くないところが5つあっても1つしか指摘しない。

これをもう少し推し進め,指摘事項がどこにあるのかは書かずまとめてコメントする。担当の学生は私からの指摘を見てどこが該当するかを全て確認して渡す。こうすれば,担当の学生はチェックするポイントを見ることができるし,書いた学生もどこにあるのかはともかくどういった修正点があるのかを知ることができる。

ただこれをやるには私が全ての初稿に目を通す必要があるため,今のように初稿の締切がピア・チェックの2日前だとちょっと厳しいかもしれない。さらに前倒しすると初稿のクオリティが下がるような気がするけど,まあいつもの宿題はもっと前だと思えば…

どうだろうか?


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