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学部生の二極化なのかな?

根拠のない世代論とか若者論とか言われかねなけどそんな話。

言語学系の全国学会で学部生が発表するのは今では珍しいことでもなくなった。僕が学部生〜院生だった90年代後半〜00年代は学部生は発表どころか学会に来るのがかなり珍しかったのだから,これは大きな変化と言っていいだろう。ちなみに僕の先生は学部生を学会に連れて行くのが好きで,周りは驚かれたわけだけど,今を考えるとすごい先進的な方だったのだなあ。

さて,みんながみんなそうやって高い質のことができるようになったという話しならいいのだけど,その一方で,授業で関わる学生のライティングに関わる能力は経年変化での比較で言うとちょっと落ちていると感じる場面が増えた。以前なら言わなくてもよかったことを言う必要が出たり,そこができないかというのが増えたりしている。

もっともこれはけっこう意地悪な比較で,そもそも発表するような大学はいわゆる一部の「そういうところ」(便利な名詞があるのだけど,使うのに抵抗があるのでこういう書き方)だし,僕が見ているのはあくまで1年生だから学年も違う。学会発表といったって,それは能力が高さよりもそういう文化が出来上がりつつあるということの方が大きいかもしれない。つまり,早期からアウトプット中心の教育をしていくようになって,各種コンテストも盛んになっている中で,学習のアウトプットの機会として全国学会が使われているというだけの話かもしれない。

実際うちはうちで学部生のうちから助成金を使って国際学会のようなところで発表する人もいる。

ただ全国的に大学進学率が上昇している中,地方部だと東京への進学者が増えてしまい,うちはその恩恵にはあまりあずかれていない。また,総合型選抜(推薦)の割合がどんどん増えていて,おそらく入学者の能力面での違いは確実にある。そこにどうアプローチしていくかが足りてないのかなという感じもする。

こうやって結論の出ない話になっているのだけど,もし二極化が起こっているのだとしたら,東京への進学が魅力なくなるなんてことが想像できない以上,この先もどんどん進むだろう。さて,どうするか…

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