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なぜキャリアを変えたのか、当時のことを振り返ってみました

はじめに

約2年振りの更新ですが、今回は自分自身がなぜ職を変えたのかについて書きたいと思います。

私は現在、外資系生命保険会社の営業所長をしています。いわゆるフルコミッション(完全歩合制)のマネージャーです。
2017年に社会人7年目で現職へキャリアチェンジし、その後2020年に営業所長となりました。

この2年半で300人近くの若手ビジネスマンとお会いしてキャリアに関して話をする機会がありましたが、大抵は相手の将来のキャリアが会話の中心になる反面、私自身の話が行動のきっかけになるケースが案外多いんだなということを感じたため、自分自身がなぜキャリアを変えたのかを簡単に残しておこうと思います。

あくまでも自分自身の経験と価値観に基づいた話なのですが、皆さんの今後のキャリアについて少しでも役に立てたら嬉しいです。

前職時代


新卒では、「多くの人の人生、企業の成長に欠かせない存在になる」ことを目的に、金融の中でも領域が幅広く、個人・法人問わず専門的に役に立てる信託銀行へ入社しました。

リーダーとしてチームの成長を担い、周囲から頼りにされ、出し惜しみせず貢献する。
大学生活のほとんどのエネルギーを注いだ体育会ラクロス部で培った価値観が大きかったですが、社会人としても「何かあればあの人に相談」という総合窓口のような人間になることをイメージしていたと思います。

入社後は個人営業から始まり、その後5年ほど法人営業で様々な業界を幅広く担当し、金融マンとして本当に多くの経験を積むことができていました。

上司や先輩後輩、同僚にも恵まれ、仕事へのやりがいを強く感じていましたし、当時担当していたオーナー企業様への事業承継案件が日経の地域経済面に取り上げられたり、新卒採用ホームページの先輩社員インタビューに使っていただくなど、多くの方のサポートを得ながら順調なキャリアを歩んでいた実感もありました。

徐々に抱き始めた感覚

そんな中、東京の本店に異動し1年半が過ぎて社会人6年目が終わる頃、少しずつキャリアについて真剣に考え始めるようになりました。
もちろんそれまでも同期や友人が転職する姿を目にしていたので考える機会は何度もありましたが、自分が転職するなど本気で考えることはありませんでした。

仕事は本当に充実していましたし、営業の最前線の部署で物凄く貴重な経験をさせてもらっていましたので大きな不満などなく、むしろ誇りを持って働いていました。

そんな中で自分の中に芽生え始めた不安や疑問はこのようなものでした。
(当時の私の素直な気持ちですが、あくまでも会社への不満や批判ではありません)

  • 飲みの場において仕事への後ろ向きな話題が多いことに違和感を持つようになり、「自分もそのうちこの感覚が普通になってしまうのか」といった、自分に対する不安。

  • 昇格や人事異動に周囲と盛り上がる一方で、同時に自分のキャリアを会社に委ねているような感覚。

  • 仮に会社がなくなった時に、ビジネスマンとしてどれだけ戦える人間になれているのかという不安。

  • 社会人になってから、大学ラクロス部のヘッドコーチとして学生指導をしていたが、どうしてもコーチとしてメンバーと関わっている時間の方が「自分らしくストレートに人の役に立てている」という感覚。

  • コーチとしてメンバーに対して「日々の成長」や「ビジョン・目標の重要性」について伝えれば伝えるほど、「自分はそういう生き方ができているのか」といった疑問。

繰り返しになりますが、会社や周囲への不満・批判ではなく当時の自分の視座で見た時の世界なので、いま思えばもっと違う捉え方もあっただろうなとも思いますし、会社への不満があったから転職を決めたわけではありません。
あくまでも自分の気持ちに素直になってみようと考えるきっかけでした。

この段階では正直なところ本気で転職しようと考えていたわけではなく、「このままでいいのかな」とモヤモヤは抱えながらもわざわざ辞める理由もなかったので、きっと誰もが感じるものなんだろうと思いつつも「自分の能力を誰のためにどう使えば、学生時代やコーチの時の自分に勝てるのか」という自問自答を頻繁にするようになりました。

キャリアチェンジの決断

そうした中で、大学部活の同期を通じて現職の営業所長(現在の支社長)と会う機会があり、これが自分にとっての転機となりました。
転職するならコンサルやM&A業界、人材育成の仕事かなとぼんやり考え(行けるかは別として)、実際に何社か見始めていた自分にとって最初はキャリア相談のつもりで話をしていましたが、

  • 相当な覚悟が必要だが、その分お客さまに対して人生を通じて役に立てること

  • 上司や会社ではなくお客さまが自分の評価を決めるプロフェッショナルな職業であること

  • 時間や曜日を気にすることなく、自らの責任でいくらでも人のために働けること

  • 何年目だろうが、基準を満たせば営業所長・支社長になることも可能であり、理想のチームづくりにチャレンジできること

といった話を聞き、この職業を通じて「全て自分の責任で自分の本領を100%発揮し、ストレートに人のために全力を尽くす生き方にチャレンジしてみたい」といった素直な気持ちが湧き起こりました。
実際に何人かの先輩とお会いしたときに、自分が想像していた以上にエネルギッシュでファミリー感があり、毎日大変な一方で本当に夢中になれている姿に衝撃も受け、「ああ自分はこの人たちに現状で負けているな」とも率直に感じました。

「自分はどんな人たちと共に過ごし、どんな環境に身を置き、どういう生き方をすることが自分の理想とする"かっこいい大人"になれるのか」「学生時代を超えるくらい夢中になって、自分の強みを伸ばせる職業は何なのか」といった問いかけを何度も何度も繰り返しました。

会社を辞めたかったわけではなく、むしろ育てていただいた会社へ恩返ししたい気持ちも強かったので決断するまでは本当に悩みましたが、「人生を通じて何をしていきたいか、何を得たいのか」、また「チャレンジしたい時にチャレンジできる人間でありたい」という気持ちに向き合い続けた結果、「ストレートに人のために全力を尽くしている」と胸を張り、充実感に満ちた人生を送りたいという強い願望に正直に従い、決断しました。

その間ほとんど誰にも相談しませんでしたが、最後は「どこまで悩んでも正解なんてないし、チャレンジを正解にする生き方をした方が自分にとってはいい。悩んでるということはチャレンジしたいんだろうから、もう悩むことにエネルギーを使うのをやめよう」くらいに思った記憶があります。

事後報告した両親からは想像以上の大反対をもらいましたが、やるしかない状況をつくった後だったので気持ちは変わりませんでしたし、さらに覚悟が強くなりました。

キャリアを変えてみて

キャリアを変えて5年が経ちましたが、「やりたいことを全て全力でやる」を信条に、学生時代に野球やラクロスに捧げた以上の情熱で、またコーチとして学生達と関わる時間と変わらぬ価値観で毎日過ごすことが出来ています。

苦しいことや自分の無力さを感じることばかりですし、フルコミッションの世界なので毎日不安ですが、それ以上に自分の成長や自分に対する期待感を強く感じる日々を過ごせています。

自分で切り拓く覚悟、魅力的な人たちとの出会い、多方面での自己投資、自分の内面と向き合う日々、家族や大切な人との時間、そして貢献の対価としての報酬。
取ったリスクの大きさや、特に最初の2年間で捧げたエネルギーと比例して、苦労は絶えないですが毎日充実感を感じています。

ここまで「人のために全力を尽くす」ということを意識の中心に置き続けられていることが自分でも嬉しいですし、もっともっとあらゆる場面で頼られる人間になるべく成長を続けていきたいと思います。

これから

現在は営業所長として、一人一人が本領を発揮し、自分らしく豊かに生きるための伴走者となることを自分のミッションとして、自らスカウトした個性豊かなメンバー達と切磋琢磨し、営業所をより強く楽しくするために採用活動とチームづくりに日々エネルギーを注いでいます。

私自身が前職時代に抱えていたようなモヤモヤを抱えている人は少なくないと実感しているので、「学生時代の自分を超えたい」「もっと夢中になってチャレンジしたい」と感じている人と出会い、人生を変えるきっかけをつくることに大きなやりがいも感じます。

そして将来的に支社長となり、最高の仲間と最高の支社をつくるという次の目標に向けて、まずは自分の営業所を強く楽しい営業所にすることに全力でチャレンジしています。

これからまた少しずつ更新していきますのでよろしくお願いします。

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