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#33『「情報収集力」 篇』

#32で 、「発信力」を育てることの大切さ、そして、残念ながらそれを「学校教育」に期待できない現状について述べさせていただきました。
生きる力を育むための、「情報収集力」、「編集力」、「発信力」と言われると少々敷居が高く感じられるかもしれませんが、決してそんなことはありません。一緒に気軽に始めてみませんか。

<「情報収集力」篇>
子どもは、4~5歳ころから、興味や関心が高まり、大人は当たり前と思っていることを良く聞いてきます。学校でも「調べ学習」は行われますが、絶対的に足りません。しかし、「情報収集」の機会は「日常の中に溢れているのです。」
”海の水はなぜ塩からいの?” ”鉄で出来ている船はなぜ沈まないの?”
”雲にはいろいろなかたちがあるのはどうして?” ”なぜ雪は白いの?”
大人は、多くの場合、それなり答えて、それでおしまいにしてしまうことが多いのではないでしょうか。
ここがポイントなんです。
大人がそれなり答えても、「情報収集力」にはつながりません。
それでは、どうすることが「情報収集力」につながるのでしょうか。


☆ステップ1
不思議に思ったこと、疑問に思ったことを「ノートに書き留める」ようにして(指導して)ください。
書き留めることで、不思議や疑問を明確にする、忘れない、後で分類や調べ学習するために必要になります。
そのためには、ノートをいつも身近において、出かけるときも可能な範囲でノートと筆記具を持参するようにしてください。
デジカメがあるとなお良いと思います。


☆ステップ2
不思議に思ったこと、疑問に思ったことの「内容」、「その時の状況」、「場所」、「時間」、「周りの環境」、「日時」を「ノートに書き留める」ようにして(指導して)ください。
デジカメで撮影すると、なお記録が鮮明になりますね。「写真メモ」程度で結構です。チェキタイプならそのままメモに添付することもできます。そうでなくても、安くて優秀で可愛い、トイカメラも各種ありますので、子どもが持ち歩きたくなるようなモノが良いと思います。
最初は、子どもも面倒がりますし、雑になると思いますが、あまりガチガチにすると折角の学びの機会を逃すことになりかねません。
親も、面倒と思うことも往々にあるかとは思いますが、学校でやってくれません。親自身の気づきに繋がることもあります。そして、何よりもお金もかかりません。(笑)


☆ステップ3
「ノートの書き留め」をしただけで長い時間が経過してしまいますと、後でノートを見返してみても、”そんな疑問持ったけ” ”別にいいや”という単なる作業に終わってしまいます。
「作業」を「情報収集の力」に変えるためのひと工夫をしてみましょう。
書き留めた数にはよりますが、1ヶ月あるいは2ヶ月ほど経った時点で、ノートの整理をしてみましょう。
「自然に関すること」、「動植物に関すること」、「天文宇宙に関すること」、「乗り物・交通に関すること」、「社会や歴史に関すること」等
特に分類は決まっていませんが、整理することも「情報収集」+「編集」の力になりますし、興味関心・疑問の傾向を知ることにもつながります。
整理・分類は、年齢等に応じて紙ベースでも、PCを活用しても良いと思います。
整理・分類をすることで、子どもも親も「Q]の傾向を知ることができます。あまり一つの分野に偏る傾向があるようであれば、興味関心・疑問を引き出すような問いかけやちょっとした誘導も有効だと思います。
子どもの「Q」は、年齢や生活環境に大きく影響されますので、分野ごとの均衡をあまり求める必要はありません。

☆ステップ4
次は、夏休み、冬休み等の長期休業を利用したステップになります。
各分野ごとに、興味・関心が高い順に整理し直してみましょう。何となくの順番でOKです。ほとんど興味・関心が薄れてしまったものも、過去の足跡として残しておきましょう。
次に、あまり無理をしない程度に調べ学習に入りましょう。
学校の課題等につながるものであれば、なお結構ですね。
調べ方は、PC一本は避けたいと思います。
「Q]に対する直接的な解答が見つけられないとしても、図書館はぜひ利用したいですね。図書館を身近な存在にしておくことは、学年が上がるに従い有効活用の度合いがあがります。特に受験勉強の場としてはGOODですね。
調べる数(量)も無理をしないでと申し上げましたが、答えについても、完全解答を求める必要はありません。
「Q]⇒「メモ」⇒「整理・分類」⇒「再整理」⇒「調べ学習」⇒「一定の成果」のプロセスを踏むことが第一で、その後、学年が進行するにつけ、そのステージを上げていくことが大切になります。
子どものための「情報収集力」を高める手法は、仕事にも大いに活用することができます。
私事ですが、仕事で出かけるときも、旅行で出かけるときも、毎日の散歩の時も、「ノート、筆記具、デジカメ」を持参するようにしています。すごい発見はありませんが、小さな発見、ちょっとした気づきは多くなったように思います。
#34では 、『「編集力」篇』について述べさせていただきたいと思います。

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