Teamsで270人一斉受講の研修をやってみてわかったこと

前回はTeamsで270人の研修をやるまでに準備したことをお伝えしました。今回はいよいよ実践編。
前回の記事はこちら


がんばって準備はしたものの、実際にはじめてみると確認漏れあり、予想していないトラブルありとなかなかドタバタでした。

カメラOFFがスタンダードという新事実発覚

セキュリティの関係上、お客様の会社の敷地内でPCも通信回線もお客様のものを使わせていただく形なのは事前にわかっていました。

会場に到着するとすでにPCはTeamsへログインされていて準備バッチリ。写り方を確認するようにもう一台別アカウントでログインしたPCも準備されており、いつでも研修スタートできそうな感じです。

時間に余裕もあったので先方の人事担当者とベンダーの方と3人で雑談をしていたら、思いもよらぬ一言が先方の担当者から発せられます。

「回線が重いので、基本的には全員カメラOFFの状態なので」

え?今、なんて言いました?カ、カメラOFF・・・

どうやら、会社の回線が重たくなるので、普段の会議でもメインで話す人以外はカメラOFFにしているとのこと。事前に「カメラはONにできる。ミュート解除などの操作も受講者はわかっている。」ということは確認していたのですが、会社の基本ルールがどうなっているのかは完全に私の確認不足でした。。。

その場では「わかりました、まあタイミング見てカメラをONにしてもらいましょう」と伝えて、実際の運用もそうすることに決定しました(研修開始15分くらい前の出来事)

冒頭の「せっかくなので一回カメラONで」でTeamsが止まる

受講者全員カメラOFFの状態で研修をやった経験は過去にもあるので、それほど大きな問題ではありませんでした。しかも今回は常時OFFではなく、基本的にはOFFで状況に応じてONにしてもらう運用。これならフリップ大作戦(詳しくは前回の準備編参照)も予定通りできる。よしよし。

いよいよ研修スタート。

研修の目的や基本ルールなどを説明したあと「せっかくなので、みなさん一度カメラONにしてもらっていいですか」と伝えると、続々と画面に表示される顔、顔、顔。

おお、なかなか壮観だ!と思った瞬間、画面が止まる。画面の中央には「通信が不安定」的な表示(正確な表記は忘れました)。

全員が一斉にカメラONにしたので、とまったのだと思います。過去にZoomで200名の研修をやったときは、カメラONにするだけなら大丈夫だった(ブレイクアウトセッションするときに落ちるアカウントが続出)ので、今回も大丈夫と思ったら甘かったです。

しばらくしたらもとにもどったので事なきを得ましたが、この瞬間に「全員で一斉にフリップ表示」は不可能と気付きました。

カメラ問題は配属先ごとに指定することでクリア

フリップの一斉表示は無理でも、フリップ大作戦は今回の研修において非常に重要。簡単には諦められません。

そこで、配属先を指定して「〇〇部の人はカメラONにしてください」という形でカメラONにする人数を絞りました。

運が良かったのは、今回のお客様がメーカーのため事業所の数も多く、細かい配属先は決まっていなくても、どの事業所なのかは決まっていたので、新入社員のみなさんも自分がどこの事業所所属なのか認識があったこと。

おかげで、一度にカメラがONになる人数を10人~30人程度におさえられ、Teamsがとまることもなくなりました。

講師用PCのタイムラグ

研修が少しずつ進んでくると、今度は講師用のPCが重たいことに気付きました。最初は気にならなかったのですが、途中から確認用PCに比べて講師用PCに表示される画面が明らかにタイムラグが大きいことに気付きました。

原因は不明ですが、休憩時間中に先方の人事担当者(別室でTemasログインして研修を見学)に確認したところ、受講者側には特に問題はないということで、気にせず進めることに。

講師用PCが異常に重たくて参加者の顔が見えない

同じように講師用のPCでは受講者のカメラをONにしてもらったときに参加者の顔の解像度が非常に低く、ほとんど顔を認識できないモザイク状態になってしまっていました。

PCのスペックの問題なのか、通信回線の問題なのかは不明です。

タイムラグと参加者の顔の問題は確認用に別PCでログインしていたので、そちらのPCを見ることで対応しました。講師用に2代のPCがあるって大事ですね。

ちなみに、私は相手が全員カメラOFFでもあまり気になりませんが、講師によっては全員カメラOFFを極端に嫌がる方もいます。やっぱり相手の反応が見たいですよね。私の場合はYoutubeでの研修形式の配信もやっているので、カメラに向かって話し続けるのに慣れているのもあるかもしれません。

しれっとYoutubeチャンネルと宣伝。


画像が粗すぎてフリップの文字は読めない

ただ、確認用のPCもそこまで解像度は高くありません。

そのため、フリップに細かい文字を書いてもらうとよく見えません。基本的にはフリップに書く内容は「〇」「×」または「数字」「アルファベット」で選択肢を選べるようにしていましたが、一部は文字を書いてもらう運用で考えていた内容もありました。

途中でこの解像度では不可能と察して、ワーク内容を変更して対応しました。

結論1 やっぱZoomってすごい

実際に270名の研修をやってみて感じたことは、Zoomの凄さです。Zoomの回し者でもなんでもないし、普段はMicrosoft製品にお世話になっていますが、研修でつかいやすいのは圧倒的にZoomです。

回線の早さと安定感、ブレイクアウトセッションの使い勝手、操作のしやすさ、わかりやすさはZoomに軍配です。いまだにセキュリティを気にする方が多いですが、実際のところZoomと他の製品のセキュリティの差ってどうなんですかね?個人的には一気にユーザーが増えすぎたことによる反動でセキュリティの脆弱性をつかれただけで、多くの人にとっては気にするほどのレベルじゃないと思っているんですが、詳しい方いたら教えてください。

結論2 講師確認用PCは超大事

今回は講師確認用のPCがあって本当に助かりました。自宅から配信するときなどは手元に確認用にiPadを置くようにはしていますが、受講者がPCのときは、やっぱり確認用もPCの方が同じような見え方になるので、良いかなと。

いざというときのバックアップがオンライン研修では本当に重要です。

結論3 受講者200人でもやることは大きく変わらない

今回270名向けのオンライン研修をやってみましたが、正直、途中から「相手が何人だろうと変わらない」と感じはじめました。

もしかしたら、今回はカメラOFFの時間が長かったので多くの人に見られているという感覚が薄かったこともあるかもしれません。でも、基本的にはやっぱり受講者が何人だろうと、一人ひとりに向けてメッセージを発信するし、私たち講師は参加者一人ひとりと向き合わないといけないんです。

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