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早期離職を防止しないという選択

早期離職対策を専門にしているカイラボですが、最近は「早期離職を防止しない」企業とのコラボも増えています。

決して、「どんどん辞めていいよ」と言っているわけではなく、社内に定着することを目的とせずに、退職してからもつながりを持ち、場合によっては出戻りをしてもらったり、業務委託で働いてもらったりなどする方法です。
以前メルマガでご紹介したアルムナイもこのうちの一つです。

早期離職の三大要因

早期離職の三大要因は、

・存在承認
・貢献実感
・成長予感

の3つです。

この中でも特に成長予感不足で辞める人が多くなっているようだ、という話しはこれまでもご紹介してきました。

アルムナイや早期離職を無理に防止しない動きがある理由の一つは、まさにこの成長予感不足が理由だと思います。

成長予感不足はなぜ起こるのか?

成長予感不足とは、今の会社で仕事を続けることでなりたい自分になれるかどうかです。成長予感不足ということは、今の仕事の延長戦に自分の理想の未来はありません。けれども職場の人が嫌いとか、会社が嫌ということではないケースもあります。

何より、若い頃はやりたいことが少しずつ変化していくのも自然なことです。

ですから、成長予感不足で辞めたとしても、やっぱりまた違うキャリアを思い描いたときに自社に戻ってきてもらったり、友人を会社に紹介してもらったりという関係性を維持しておくメリットがあるのです。

そういった良好な関係を築くためには、本人が「違う会社にうつった方が自分の理想のキャリアに近づける」と思ったのであれば、応援してあげることも必要なのだと思います。

優秀層の確保には成長予感は不可欠

特に若手優秀層と言われる人材を確保するためには、企業としてそれくらいの度量の大きさが必要になってきます。

こういうことを言うと「そんなことをしていたら組織運営が立ち行かなくなる」とおっしゃる方もいますが、そういう組織は遅かれ早かれ人材不足に悩むことになるのではないか?と思うのです。

かつては会社以外でのコミュニティ形成を難しくすることで、会社への依存状態をつくり離職率を下げるという方法をとる会社もありました。しかし、SNSなどがこれだけ発達した今の社会では現実的ではありません。それに、会社以外にコミュニティがあった方が活躍できる社会でもあります。

会社への依存状態を作るのではなく、健全に「この会社は良い会社」「この会社なら友人にも紹介できる」と思える会社をつくっていく重要性が今後ますます高まっていくのではないでしょうか。

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こちらの記事はカイラボのメルマガVol.415(2021年7月7日発行)のコラムの内容を一部編集したものです。
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