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1on1のコツは「解決しようとしないこと」 HLC勉強会参加感想

6月から入会したHLCの7月の勉強会。私自身はHLCの勉強会参加は2回目です。

今回のゲスト世古詞一(せこ のりかず)さんのことは恥ずかしながら存じ上げませんでしたが、著書の「シリコンバレー式 最強の育て方」は書店で目にしたことはありました。

最近流行り?の1on1についてワークを通じて学ぶ形式でしたが、個人的には世古さんのお話しそのものが非常に印象的で記憶に残っています。

1on1は5勝5敗でOK

「1勝9敗」なんて本がありましたが、人間はどうしても負けるのは嫌なものなので10戦したら10勝を目指してしまいます。特に上司と部下との関係ともなれば、上司の立場は負けられない、負けてはいけないと感じる方も多いのではないでしょうか。
世古さんの話しの中で特に印象に残っているのは「5勝5敗で良いと思え」です。1on1などの新しいことに取り組むときにはどうしても目に見える劇的な変化を求めがちですが、現実には劇的な変化は難しいものです。それを見越してか世古さんは「5勝5敗でOK」と言っています。同時に「部下の悩みを解決しようとしないことが大切」とも言っていました。


コントロールを手放す

今は自分一人で会社運営をしているので、誰かと1on1をするとい機会はありません。敢えて言うなら、理事をやっている社団法人で私と代表と二人で話す機会を意図的に持っているのが1on1と言えるかもしれません。
ただ、ビジネススクールで起業志望の人のサポートなどをしているので、その際に今回の「解決しようとしない」という考え方は非常に役立つ気がします。

キャリアのスタートをコンサルティング会社で始めたからなのか、もともとの性格なのか、私の頭はどうしても解決志向に向きがちです。問題があったらすぐに解決せねばならない病とでも言えるでしょうか。

でも、実際に多くの人と接する中で「ときには問題を放置する」ことが重要だと感じる場面もあります。病院でいえば、すぐに手術をするのではなくて患者の体力が回復するのを待ってから手術をすることもはずです。この時の、患者の体力回復を待つということがビジネスやコミュニケーションの場面だとなかなかできていません。

解決志向なくせに、かなり適当なところがある私の性格だと、なぜか適当にやっていたときの方がうまくいっている気もします。肩肘張らずにリラックスしているのがいいのかもしれません。
解決しようとしないとは、相手をコントロールしようとしないということでもあると思います。ビジネススクールの講師という立場では、どうしても受講者のみなさんをコントロールしようとしてしまいがちです。時にはある程度のコントロールも必要かもしれませんが、もともとコントロールするクセが強い私にとっては、コントロールを手放すくらいの感覚の方がいいのかもしれません。

上司の自然体をいかにつくれるか

解決しようとしない、コントロールを手放すためには、上司の立場の方が自然体でリラックスして、いい意味で適当なくらいになることが必要なのかもしれません。
では、どうすれば上司の立場の人がリラックスできるのか?
個人的には、組織のトップが短期的な利益にこだわらないことではないかと思っています。短期的な利益にこだわり過ぎると、リラックスする暇があったら頑張れ!と思ってしまいがちですが(私自身がこのタイプ)、どうしても無理が生じます。ときには無理をする瞬間も必要だと思っているのですが、無理はずっと続かないわけで。結局はトップが長期的な視野で、ある意味で少し悠長に構えているくらいの方が自然体でのコミュニケーションがとれて関係性は良好になるんじゃないでしょうか。

まぁ、当然それだけじゃダメである程度の厳しさが必要だから難しいわけですが。


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