マーダーミステリーにハマった話

みなさんはマーダーミステリー(以下マダミス)をご存知だろうか?
マダミスとは、簡単に言えば推理小説の登場人物を演じながら事件の解決に挑んだり、あるいは犯人として捕まらないよう立ち回る、そのロールプレイを楽しむトークゲームである。

自分は今年の7月頃からこのマダミスを遊ぶようになり、気付けば通過作品も50作品を超えた(視聴通過も含めたらもっと)ので、今回はそのマダミスについて書き綴っていこうと思う。

◆ハマったきっかけ

自分が最初にマダミスに触れたのが3月に「LIAR GAME murder mystery」を観に行ったこと。

https://bandainamco-am.co.jp/event/others/liargame_murdermystery/

その時の話は別にnoteでまとめているがネタバレも含めているため、もし再演することがあって観に行くようなことがあればあれなので見ない方がいいかもしれない()

https://note.com/yayori_chiraura/n/n83c4ef9f8f4c

まあ推しである西葉瑞希さんや見知った俳優や声優の方々が出る舞台だからと観に行ったという感じなのだが、マダミスって面白いなとなって、それからゲーム実況をやっている方々のプレイ動画を何本も見て行くうちに自分でもやりたい! となってズブズブとハマって現在に至る。

◆マダミスのここが楽しい!

まずは何といっても推理である。事件のトリックであったり、キャラクター背景であったりこれがよく練られている。
推理小説であれば他の登場人物からもたらされる情報から探偵役が推理していくのを読み進めていくわけだが、マダミスでは「誰々についての情報」「死体についての情報」「部屋や場所についての情報」など、自分でどの情報を取得していくかを選んでいけるのだ。
どこが怪しいと思うか、どこから情報を収集するべきかを選べるので、より自分自身での推理やプレイングを楽しむことが出来る。

また、作品によってはただ犯人を見つけるだけでなく個々に課せられた目標があったりする。生き別れの兄弟を見つけるだとか、特定のアイテムを手に入れるだとか、はたまた特定のキャラクターが犯人として捕まらないよう票を誘導するなど。なので、必然的に他のプレイヤーと喋る必要も出て来る。

お互いそれぞれの目的があるからこそ、情報を隠したり、交換条件を提示したり、時にはひとりしか達成出来ない目標を複数人で奪い合うなんてこともあるので、その駆け引きも楽しいものである。

ふたつ目はロールプレイだ。
例えば、プレイヤーが演じるキャラクターが執事の老人であれば、ちょっと声をそれっぽく嗄れた声で喋ってみたり、仕える家の子どもを「ぼっちゃま」と呼んでみたり、言い回しや言葉遣いを丁寧にしてみたり、自分がイメージするそのキャラクターを演じてみせるのだ。

もちろん最初は恥ずかしさはあるかもしれない。だが、普段の自分ではないそれこそ異性の別の誰かになりきったりするのは案外楽しいものである。それを一緒に回った他のプレイヤーたちに褒めて貰えたらなおさら。

また、その一緒に回る他のプレイヤーがなんかそういう演じることを生業にしている方ですか? というぐらい上手な方と高確率で出会える。良い声で語り掛けて耳を幸せにしてくれたり、熱演に心を打たれたり、解像度の高いロールプレイに悶えたりーーそういう人たちの演じる様を間近に見て聞いて感じられるというのが満足度を爆上げしてくれる。

だから自分はマダミスを遊んでいて楽しいなと思えるのだ。

◆マダミスってどうやって遊ぶの?

自分は主にオンラインで遊んでいる。DiscordやLINEなど通話する環境と、PDFなど資料を読める環境があれば良い。作品によってはココフォリアやユドナリウムといったツールを使うこともある。
資料を印刷すればオフラインでも出来るし、マダミスの専門店などもある。オフマダミスについては自分はまだ触れていないので今回は割愛するが、自分の担当するキャラクターと同じような衣装を用意して参加したりするので、没入感がより一層あるであろう。

作品は主にBOOTHで公開されているもので遊んでいる。有料なものもあるが値段も¥100〜¥3000ぐらいとそこまで高価なものでもなく、また「えっ、この内容を無料で遊んでいいんですか?!」というものも数多くある。

自分も初めて遊んだ時は無料公開されているゲームマスター(以下GM)レスの作品を探して遊んだ。2人から11人ぐらいで遊ぶのが主なので、自分の好みや人数など都合にあったものを選んで遊べばいい。

◆初心者にはハードル高い?

推理を外したらどうしようとか、上手くロールプレイ出来るかわかんないし……とか不安に感じることはあると思う。

うるせぇやれ!(ドン

……っていうのは半分冗談だが、そんなに心配しなくて良い。上級者向けと説明されているものにいきなり突撃するのは厳しいと思うが、「初心者から中級者まで遊べます」みたいに、作者が作品情報としてどれぐらいマダミスをやっている人をターゲットにしているかは示してくれている。

その上で、GMを務める方も今回集まった人たちがどれだけマダミスを遊んだことがあるかを確認し、そのレベルに合わせた進行をしてくれる。

まったく遊んだことのない人ではココフォリアやユドナリウムといったツール操作も慣れていないであろう。なので、どういう風に操作したらいいかその操作方法を始める前に教えてくれる。

マダミスを遊ぶ上でどんなことに注意しないといけないかをきちんと説明してくれる。ゲームがどのように進行するか、説明していて何かわからないことはないかをきちんと聞いてくれる、ゲーム中でも何か困れば答えてくれる。自分はそういう人としか当たったことない。

なんか、そういう初心者に冷たいような人はおそらく勝手知ったる仲間と遊ぶと思う。だから遠慮せず臆せず慣れてないことをはっきり伝えるべき!

逆に言えばそうでないとドンドン話が進んでしまうことになるし、あとから「自分初心者で……」ってなってしまうと他のPLも「今……?」となってしまう。

後々記載するが、マダミスは雰囲気や没入感をとても大事にするゲームだ。中断してしまうようなことがあると参加しているプレイヤーが醒めてしまうので注意。

◆マダミスを遊ぶのに必要なものは?

マダミスを遊ぶにはまずシナリオ、一緒に遊んでくれる人、必要であれば遊ぶシナリオを回してくれるGM(いた方が進行がスムーズ)、オンラインならばDiscordなど通話する環境、PDFなど資料を見るアプリなどである。

そして、外部の人と遊ぶならば最低限ヘッドセットなど通話環境は整えたい。

先ほどマダミスは雰囲気や没入感を大事にすると話をした。例えば、ハウリングだとか扇風機の風の音だとか、同居している家族の会話やテレビの音など、これらが入ってしまうと本当に醒める。マジで醒める。GMないし他のPLが「どうにかなりませんか?」ってゲームを中断してでも相談するぐらいには。

せっかく誰かが良い声で読み上げしていたり、熱演している人の作り上げた雰囲気も、それらで一気に台無しになってしまう。

あとは通信環境が良くなく通話から頻繁に落ちてしまうとかブツブツ切れてしまうなども、その度にゲームを中断しなければならなくなるので、もしその懸念があるのならばまずは環境を整えてからの方がいい。でないとあなたの印象がただただ悪くなる。

個人的にはエレコムとかオーディオテクニカとかで2-3000円ぐらいで買えるヘッドセットでいいと思ってる。

ただ、やっていくうちに音質に満足いかずヘッドセットやマイクを新調するのが自分の周り含めてほとんどであることはお伝えしておこう。

◆マダミスでのおすすめってある?

まずは無料で遊べてGMレスで遊べる作品を3つ、それとは別に慣れて来たらぜひ遊んで欲しい5作品を紹介する。

後半5作品は何がどうおすすめなのかは語らない。ストーリー・トリック・ゲームシステムなど様々な観点から、個人的に印象に残っている作品挙げたいと思う。

なお、人によっては心にダメージを負う可能性がある作品も含まれている。BOOTHのURLも載せておくので、そちらの内容もきちんと確認した上でもし面白そう! と思ったらぜひ遊んでみてほしい。

〜GMレスで無料シナリオ〜
・レクイエムをもう一度
自分が初めて遊んだマダミスである。
5-7人で遊べるので人数に合わせて遊べるし、進行中にRPする箇所があるので、RPと推理両方楽しむことが出来る。
https://booth.pm/ja/items/2231560

・踊る黒犬の密偵-AGENT OF Black DOGS-
4人で遊べて短時間でサクッと出来る。
肩肘に力を入れず気軽に遊べるので、初めてという人に優しいと思う。
https://booth.pm/ja/items/2792345

・ゆらぐオケアヌス
めくるだけミステリーシリーズという、名前の通りカードをめくっていくだけでゲームの進行もストーリーの展開も進むもの。
プレイヤーには犯人役がおらず、みんなで協力して真相を解き明かして行くので「仲の良いみんなを疑いたくない><」なんて人におすすめ。
https://booth.pm/ja/items/1448079

〜慣れて来たら遊んで欲しい作品〜

・why done it〜探偵たちの推理〜
https://booth.pm/ja/items/3145668

・merchant〜罪科のネゴシエイション
https://booth.pm/ja/items/4016490

・春は枯れ再び廻る
https://booth.pm/ja/items/3481351

・あすに咲く希望にこもれ日を
https://booth.pm/ja/items/4362158

・ふわふわクリームさらにジューシー
https://booth.pm/ja/items/4358468

◆マダミスをどんな感じで遊んでいるのかわからないと……

であればYoutuberやゲーム実況者が遊んでいる様子を見るのが一番良い。

ただし!!!

そうやって視聴通過したものは当然自分では遊べなくなる。好きな実況者の「ロールプレイ良いな〜やっぱ人狼とかやってるだけあって推理めちゃくちゃ当たってるな〜」とかいってあれよあれよと視聴通過してしまうのは本当に勿体無い!!!

視聴通過は罪です(30本通過した人)

その人のプレイ動画はあとででも見られる。けど、マダミスを遊ぶのは一度切り!

その貴重な体験はぜひ自分で遊んで味わって欲しい。

◆ネタバレ厳禁!

何度も言うがマダミスは遊べるのは一生に一度きり!
犯人やトリックや他のキャラクター情報を知っていて遊ぶことは出来ず、ネタバレは厳禁である。

「PC1で通過しました! あと少しだったのに、犯人に逃げられちゃった〜😭」なんて呟いたり、雑談でうっかり作品の内容を話してしまうとその作品を通過していない人は「PC1は犯人ではないんだな」ということがわかってしまう。
あと、作品によってはペアマダミス(自分の相方プレイヤーがいる作品)の相方が誰かを他の相手に明かしてはいけない作品なんてものもある。
そして、これらを見たり聞いてしまった未通過の人はもうこの時点でその作品を遊ぶことは出来ない。マダミスにおいてネタバレは重罪である。刺されても文句言えない。

なので感想をつぶやくことも、その作品について話をすることもくれぐれも注意が必要である。ふせったーとかワンクッション置く必要がある。

それだけ扱いが繊細なものであり、自分の言葉ではマダミスというものがわかったようでわからなかったかもしれない。

だが、ビジュアルやあらすじを見て実際に遊んでみたらそのギャップを楽しめるものがあったり、評判通りめちゃくちゃ面白かった! っていう感動を味わえるのもマダミスである。
だから自分はおすすめの作品であっても、何がどうおすすめなのかを語らなかった。ぜひ実際に遊んで体験してみて欲しい。


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