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Typora+Pandocで作った電子書籍をKDPに登録してみた

EPUB作成シリーズ、やっと販売まで到達しました。そこまでもいろいろ引っかかったので追加の記事です。

前の記事はこちら。

縦書きにするのは大変すぎて断念

縦書きにしたいなあ、と思っていたのですが……

・超貧乏なのでできるだけ安いツール
・WYSIWYGが極端に苦手なので、それ以外のもの

という条件で縦書きにするのは大変すぎました。

でんでんコンバーターが使えれば作れるのですが、というかTyporaで改めて確認したら文字数が約8万文字だったので使えるのですが、

「ここまで頑張ったんだからでんでんコンバーターは使わずに仕上げたいじゃん」

という人間らしい心理で、最終的にTypora+Pandocの横書き本になりました。

縦書きにするために検討したツールは、Rubyで動作する「Cheepub」と「Re:VIEW」です。

Rubyのことはよく知らなかったのですが、この機会なのでダウンロードして使ってみました。が、「Cheepub」は動作せず本が作れなかったので、電子書籍作成ツールとして定評があるらしい「Re:VIEW」にチャレンジしました。

「Re:VIEW」はTeXと似たようなことができるTeXよりずっと簡単なツールという感じで、かなり使いやすかったのですが、EPUBを作成してチェックするとエラーが出ました。解決策は調べても見つからず、対応を断念してしまいました。どうやら通常は起こらないエラーが起きていたようです……。

結局のところ、Typora+Pandocの手軽さに勝てるツールを私は見つけられませんでした。勝てるとしたらでんでんコンバーターぐらいなんでしょう。字数制限がありますけども。

そんなわけで横書き本を作り、KDPに登録することにしました。

KDP登録時、言語が合わないエラーの対応策

そこで困ったエラーが。画像撮っておくの忘れてしまったのですが、EPUBファイルを登録する段階で、

ファイルと言語設定が合いません。

とAmazonさんに怒られました。KDPではファイル登録時に本の言語設定ができるのですが、それを「ファイルの言語設定に合わせてくれ」と言われるのです。

言語設定ってなにさ……と思いながらPandocのマニュアルを見ると、YAMLメタデータで言語の設定ができることに気づきました。

ファイルの言語設定を日本語だとアピールするためには、YAMLメタデータに以下のように書き足します。

lang:ja

シンプル。

つまりはYAMLメタデータに書くべき最低限の内容とは以下のとおりだったわけですね!

title:電子書籍のタイトル
author: 著者名
date:YYYY-MM-DD
publisher:発行者名
rights:著作権表示
lang:ja

このほかにもEPUBをzipにして言語設定を書き換えるという力業もあるそうですが、そこまでしなくてもYAMLメタデータで対応できました。

表紙のサイズが合わない問題

表紙はどうしようか悩んだ末、今回電子書籍を作るきっかけになったこちらの記事でCanvaを使ったそうだったので、使ってみました。

Canvaには「電子書籍の表紙」というテンプレートがあるので、そのままそれで作ってみましたら、サイズが合いませんでした。KDPで要求されるサイズより、テンプレートのほうが小さかったです。

仕方がないので、Canvaで作ったものと似たものをローカルで作って使用しました。

私の正体 表紙 縮小

サイズはKDPで「最小でもこのサイズ」と言われているものをそのまま使ったので、なんだか縦長です。Canvaのも似たような縦長サイズだったのでいいか……。Kindle端末でプレビューすると右に余白できちゃいますけど……。

モノクロにしてもまあ読めるので及第点ということにしておきます。使用した写真は過去に私が撮影したもので、ブログでは発達障害カテゴリのアイキャッチになっています。

税に関するインタビューの注意点

KDPで本を出版する際には、Amazonに売上を支払ってもらうための情報を登録しなければなりません。その中に「税に関するインタビュー」というものがあります。

その中には納税者番号を問われる欄があるのですが、何を記入したらいいかわからなくて調べたところ、「持っていない」とするのが正解のようです。

日本国内における納税者番号はマイナンバーが該当するらしいのですが、このマイナンバー、参照できるのは法律で許可された機関だけです。民間企業がマイナンバーを参照すると法律違反になってしまいます。なのでAmazonとしては、ここにマイナンバーを書かれると、見たら違法になる情報を勝手に送りつけられて非常に迷惑することになります。記入は避けましょう。

失敗した点

今回のKDPで失敗したなと思っている点は、ペンネームです。

画像1

「矢宵」で登録したのですが、既存の著書の著者表記が「やよい」なんですよね。

仕方がないので、一旦登録した本が販売開始された後、すぐにペンネームの表記だけ変更しました。悲しい。

Amazonに問い合わせてみたところ、表記が違っても同一著者ページに登録できるケースもあるかもしれないのですが、いろいろややこしくなりそうなのでやめておきました。

本のファイル中では「矢宵」の表記を残してありますけどね。

配信開始した本はこちら

そういうわけで配信開始した本がこちらです。Kindle Unlimitedにご登録されていれば読み放題対象です。

値段設定は悩みましたが、1冊売れたら400円くらい利益がほしいと思ったのでこの値段になりました。利益から決めていくスタイル。

それだけの価値があるかは個人の感覚があるので私からはなんとも言えませんが、noteで売っていたときは1章200円だったので、それが4章と思うとnoteで買うよりは安いです。noteに載せていなかった原稿が追加されているので、note時代に読んでくださった方もチラ見していただけると嬉しいです。

数字が漢数字なのは縦書きの名残です。算用数字に直すか悩んで、そのままにしました。

今後は母名義の電子書籍を数冊作る予定です

KDPで電子書籍を出すのは想像以上に簡単でした。コストのかからない自費出版と言いましょうか。手軽ですね。手軽なだけに玉石混淆ですけれども。

今後は母が自分のコンテンツも販売したいそうなので、母名義の電子書籍を数冊作る予定です。

電子書籍向きのデータもあるのですが、電子書籍よりも有料noteのほうがいいかなあと思っているデータもあるので、もう少し悩んでみます。有料noteとなる場合は私のnoteで公開することになると思います。よろしくお願いいたします。

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