トラウマインフォームドケア
トラウマインフォームドケアとは、支援する人がトラウマに関する知識や対応を身につけ、クライアントさんが「トラウマがあるかもしれない」という観点を持って対応することです。
この考えが出てきた背景の1つには1990年代後半から行われるようになった、小児期逆境体験の知見があります。
これらの研究では、予想以上に多くの人が虐待や家族機能不全といった逆境体験を被っているだけではなく、逆境体験を重ねれば重ねるほど、行動面、心理面、健康面のリスクが高まることが明らかにされてきました。
逆境体験が全てトラウマになるとは限りませんが、トラウマを理解して対応していくことの必要性が認識されるようになってきました。
子どもは言語化することが苦手な人や、相手に応じて伝える内容を変えたり、言いたいのに言えない、普段こんな環境で慣れてしまって、こんなことを言ってもいいのか分からないなど
いろいろな感情を抱えていることがあります。
私自身も、子どもの頃の経験がトラウマだと気づけるようになったのは大人になってからです。
私のトラウマには家族が自分を傷つけようとする、そういう場面がすごく恐ろしい出来事として、残っています。
その時に何もできなかった自分、恐れていた自分、居場所のなかった自分、専門的な知識を身につけたいと思った自分、逃げることもできなかった自分、縮こまっていた自分、
いろんな自分の感情がぐちゃぐちゃになっていたことを思い出します。
そういう子どもながらにも抱えているぐちゃぐちゃの感情を紐解いてみたり、ぐちゃぐちゃになっているものを受け止めてまとめてみたり
トラウマを聞き出すことが必ずしもいいこととは限りません。
しかし、トラウマが潜在的意識に働きかけて、色々なブロックをかけていることも事実です。
そのトラウマを自分なりに受け止めたり、向き合ったり、そういうクローズドの関係を作っていくことも特に今の時代には必要なのかもしれません。
子ども自身が向き合うこと、もちろん親自身が向き合うこと、それぞれの視点があるとは思いますが、それぞれの在り方を大切にするって大事ですよね。
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