見出し画像

雑記 679 大暑 夏真っ盛り

2023年の大暑は、7月23日。

一昨日22日は関東の梅雨明け宣言があったが、
思い返しても、
いつ梅雨だったか、
梅雨とは名ばかりで、
雨の少ない梅雨だった。

今日は暑かった。
始発から山手線が動いておらず、
昼頃まで運休のようだと言うニュースが流れ、
やむなく遠回りして、バスと電車を乗り継ぎ、
目的地まで行く。

太陽はジリジリと照りつけ、
アスファルトが熱くなって、下からの熱気で、
逃げ場のない暑さに包まれている。
浦和の駅前では、市街地再開発事業のため、
大規模な工事が行われていて、
工事に携わる人々は、
仕事だからと覚悟はあると思うが、
炎天下、黙々と作業していた。
防御壁の内側に深く掘られた穴とそれを覆う鉄板が敷かれていて、作業員が大きな工事車の出入りを誘導している。鉄板は熱くなり、人間が普通に作業出来る環境ではない。
「車が出ます、ご注意下さい。」
彼らは、更に安全のためヘルメットをかぶっている。
日傘をさして横を通り過ぎるのが、
自分だけ楽をして悪いように思われる。

木蔭が出来ない正午頃、道を歩いていて、
歩道に面して出入り口のある建物から
漏れてくる冷気が心地良かった。
そして、明日の日中の気温は、今日よりさらに厳しいと報じられている。

だが、燃えるような夏日も、
いつまでもこのまま続くはずはない。
突然熱風が吹いて日傘を揺らし、
こんなに揺るぎない真夏日に終わりが来ることを思う。

今日のカレンダー

この季節になると、必ず思い出す、私の好きな詩。
新川和江選産経新聞「朝の詩」のひとつ


   海辺にて     山口佳紀

水平線の彼方を
白い船が走っている。
ーーあの船はどこへ行くの
娘が尋ねる
ーーどこか知らない国さ
  夢のように遠い国だよ
私は答える

遥かな夏 私の裡(うち)から
沢山の船が出帆した
未知の世界をめざして
水平線の向こうに
消えて行った船の多くは
そのまま
二度と帰って来なかった

赤錆びた自分の船を
探し求める目に
夏雲だけが
あの日のようにまばゆい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?