雑記 153 風の踊る日 1 yayayasu 2021年5月10日 00:28 いつもの暖炉は元気がない。火の燃え具合をマメに調節してくれる元消防士さんが、今日は都合があって来られない、と言う。彼は、火を消すのが仕事だが、燃やすのも得意だ。 だが、彼は火の管理人ではない。ただのバーの客なのだが、毎日のようにここで酒を飲み、ほどよく燃えるよう火の具合を見て、雑談をして1日を締め括る。今夜は客は1人もいない。暖炉の薪はただ静かに呼吸している。東京は30℃近い夏日だったと言う。こちらは、激しく風が吹いている。外に出ると、梢を渡る風の音だけが空の高いところで響き渡っている。建物の中は、屋根に吹き込む風が、どおーん、どかーんと鳴って空間を揺るがし、窓際からはヒュルヒュルと風の吹き込む音がする。廊下を風が音を立てて通り過ぎて行った。 八ヶ岳高原ロッジ、5月9日母の日 #写真 #暖炉 #静かな夜 #母の日に #風の吹く日 #梢を渡る風の音 #東京は夏日 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート