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推薦書を書いてもらう準備

 大学や大学院の推薦入試,各種表彰推薦,奨学金申請などなどの様々な試験や申請において推薦状が必要な場合があります。このような推薦状をお願いする側の準備について私の考えを説明します


1)推薦状作成をお願いする

 推薦書を書いてもらう先生や上司の考えを先に確認するのが最も重要です。基本的に推薦状は自分より先輩や上司にお願いするわけですから,ご迷惑とならないように配慮がより必要かもしれません。そもそも推薦状は一切書かないポリシーの人,書く場合も全員に同じ短い定型文を書く人,熟考して書いてくださる人などそれぞれです。基本的に無料でお願いするわけですから,やり方を強制することはできません。例えばA4で1ページくらいのボリュームのある推薦書を依頼するのであれば,可能なら信頼関係のある人や,ある程度踏み込んでお話できる人が望ましいでしょう。推薦書も書くのに時間がかかるため,必要となったら速やかに締め切りまでの時間に余裕をもって依頼するとよいでしょう。

2)書いてもらう際に自分の情報を改めて提供

 推薦書といっても,色々あります。つまり,それぞれの用途に合わせた推薦を頂戴する必要があります。そのため書く側(少なくとも私)は以下の2つの情報を知りたいはずなので,依頼する側から先に提供するのが親切で,効率的です。
A)依頼している推薦書は何のためのものか,どんな能力(特徴)の推薦を依頼するものかの情報を提供。
B)依頼してきた人がどんな特徴や経験,能力があるのかの情報を提供.

A)依頼している推薦書が何のためか知らせる

 依頼している推薦状が,奨学金のためなのか何かの賞に応募するためなのか,その推薦をする目的の概要や資料,あるいは説明されているURLを送付するとよいでしょう。少なくとも私は推薦書を書く際に、提出先がその推薦書で何を知りたいのかを理解(確認)するために,提出先の奨学金や財団などのサイトを確認します。そのため,依頼の際にその点も教えてもらえると時短につながります。また推薦書を書く人が誤解して書いてしまうと,推薦書は厳封される場合が殆どで,そのミス(齟齬)には依頼した人も気が付けません。

B)依頼してきた人がどんな特徴や経験,能力があるのか.

 そもそも推薦して欲しいアナタがどんな人なのかの情報です。依頼人と依頼される側の関係性,付き合いの長さや親密さは不明ですが,例えば学生が奨学金の推薦書を依頼する場合、最短だと二週間程度の付き合いの学生の推薦書をかきます。修士に外部から配属された場合の修士1年生が,4月や5月の締め切りの奨学金に応募する場合の推薦書です.付き合いは2週間とか数回あっただけ(事前面談あっても、その際の数時間)です。そのため1000文字程度の推薦を依頼されても書く側は書くことがないという場合もあります。もちろん,そういうことなら推薦しないべきという考えもありますし、実際にお断りされる先生もいるかもしれません。私も断る場合もあります。しかし,学生側や推薦される側にも,色々事情があり推薦してあげたいという気持ちもあるでしょう。
 そこで,依頼する側へのお願い(強制ではないです。)として,推薦を希望しているあなたの情報を改めて教えてください。例えば,得意なこと,資格,受賞経験,部活やサークルの経験,大会等への出場経験などなど,知らせないと相手が知らないだろうことを資料としてまとめてお渡しするとよいでしょう。またこれは,推薦書内容とその後面接などで本人が話す内容(長所や特徴)と乖離を防ぐ意味もあります。推薦書受け取る側(人事や審査官)も評価に困惑します。そのため,記入して欲しい優先順位程度は共有しても良いと思います。

3)番外編推薦状でよくあるミス

 推薦状の記載内容でよくあるミスがあります。学生が依頼してきた時点でミスしているので,推薦状を書いている教員(私)も気が付かない場合もあるので,事前によくよく確認しましょう。

・会社や組織,部署の正式名称
 前株なのか後株なのか,カタカナ部分のミスや漢字間違いないど色々
 
・役職名のミス 
 最近は部署や役職に聞きなれない名称が多いため,ミスしている場合も多いです。
 
・敬称のミス  
 一番多いです。殿,様,御中 間違えですね。(残念ながら)大学の準備した各種推推薦書の学内のフォーマットや手引きですら間違えていることが多いので,学生は鵜呑みにせず,自分でキチンと調べましょう。

4)まとめ

 推薦書を依頼する際は,大抵は高ストレスの場合,急いでいる場合が多いです。素早く推薦書を貰うためにも,どうすれば書く側がスムーズに書けるかも少し考えるとよいかもしれません。少なくとも私は,上記を配慮してくれると大変たすかりますし、すぐに取り掛かりやすいです。

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