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Pops on the Farm -2-

 杉山彰さんの「Pops on the Farm」、今回は「余計なお世話=勝手にライナーノーツ」と称して、楽曲にコメントを加えてみたいと思います。解説無しで自由に聴きたい方には余計なお世話と思いますので、読まないようにしてください。へえ、こんな見方をする人もいるんだな、という程度のものです。  HP「んだすか」の「Pops on the Farm」コーナーにある31曲の中からピックアップしてコメントします。数字はコーナーの曲順番号です。

1.PARADISE                                          東成瀬村に移住して最初の発表曲。そのせいか希望に満ちた感じのイントロ。豊かな自然のおかげで僕たちは何もしなくても生きていくことができたんだ。ああ、それなのになんてことをしてしまったんだ、今僕たちは代償を払っている。東成瀬での発見の日々、素直な感動を曲にしたんじゃないかな、と感じる。環境へのメッセージソングだとも思う。

4.夕方が好き                                              夕焼け空の情景が勝手に浮かんでくる。夕方って一日の終わりで、何となくホッとするんだよね。そんな感じが伝わってくるのが好き。

5.ぼくのふるさと                                         東成瀬村のテーマソング、とでも言おうか。「♪つづら折りを下り 谷にかかる長い橋を渡って」というと「ああここの橋のことだな・・・」と眼に浮かんでくる。

7.風にふかれていよう                                           もうだいぶ前、久しぶりに出張で東京を訪れた時、朝の山手線のホームで口ずさんでしまった。「♪ラッシュアワーはなじめない 透き通った空気を吸っていたい」本当に都会の人混みには馴染めないなぁ・・・。

9.ろくろうロックンロール                                      まさかこの人が歌になるとは思わなかった。しかもロックンロール。村の人はみんな何でもこなせるマルチ人間(そもそも百姓とはそういう人)。ろくさんもそうだが、「包丁もたせりゃタダもんじゃねえ」必殺料理人でもある。ロックンロールのように見事にカッコイイ人なのである。

12.村の話題                                          なんてことはない、村の噂話を歌にしただけなのだが、構成がうまい!イントロから「何が始まるんだろう?」という予感。そしてジャーンと入って「語り」が始まる。東成瀬弁を駆使したロック、しかも最後に「♪それが村のわだ~い、今一番hotな話題でっす~」と都会言葉で締めくくる対比。短い曲の中に物語性が詰まっている。僕はこの曲何度聴いてもすごく好きです。

13.たまご配達                                            情景が浮かぶ曲。「♪白鳥が飛んでゆくよ リンゴの林を抜け 十文字から湯沢の街へ」これは訪れたことのある人ならパッと浮かぶ風景だし、暮らしていればなおさらだ。それと軽快なテンポの曲調に「リンゴ」や「十文字」という伸びる言葉が織り混ぜられてすごくリズミカルで心地よい。

14.雪かき祭り                                          僕が一番推すのはこの歌。何と言っても情景が目に浮かぶし、分かりやすい起承転結の物語性。楽曲も雪かきをしているシーンは躍動的で雪かきがひと段落すると軽快な曲調に戻る。誰もいなくなった通りに雪が降り始める情景は本当に美しい。雪国に暮らす人だからこそ分かる大変さと雪の美しさ。一曲に凝縮されている。

16.山菜天国                                            東成瀬ならではの山菜ソング。最初聴いた時、山菜の連呼にろくさんが呆れて無言だったそのリアクションを見て笑ったことを妙に覚えている。この曲の魅力は韻。山菜を連呼しながら韻を踏んでいるところがうまい。また、雪解けで山菜を探しに野山に出るウキウキ感がたまらない。(※You Tubeにもアップされています)

18.春と畑で                                        この村からいつかは都会に出ていってしまうだろう。でも今おまえの眼に映るのは緑の山々、ただそれだけさ。何だかジーンとくる。この瞬間、時間よ止まれ、と叫びたくなってしまう。

22.目をこらしたなら                                   スカッとサワヤカソング。彰さんから「実は今度の新曲、コカリナで参加して欲しくて・・・」と頼まれて、思いがけず楽曲に参加するチャンスをいただいた有難い曲。曲の感じを損ねないでコカリナの音色を活かすことを考え、なるべく長い音を使ってハモるようにしてみた。音程の難しい楽器だが、録音では何とか合格レベルでホッとした。

24.雪おろし健康法                                    雪下ろしという雪国にしかない危険な重労働を「健康法」にしちゃえ、という健康法オタクの彰さんならではの一曲。軽快なテンポで雪国の暗さも吹っ飛ばしてしまう。なおこの曲はYou Tubeにもアップされているが、注目はその動画。当時まだ小学生の娘さんのイラストが使われており、これが何とも言えないいい味出してる。これ↓を見るだけでも一聴の価値あり(かな??)


25.まきストーブと僕                           この曲もコカリナでの参加を打診されたが、もう少し落ち着いた音色がいいんじゃないか、ということでソプラノリコーダーで音を乗っけてみた。ポーという音色がなんだか穏やかに燃えている薪ストーブっぽくてまあまあ良いかも。この曲を聴くと、なんだか杉山家の薪ストーブ生活のちょっと貧乏くさい雰囲気(失礼!)が目に浮かんできて、笑ってしまう。笑ってしまうがそれが生活、それが暮らしなので仕方がない。

下記に「Pops on the Farm」へのリンクを張っておきます。短い曲ばかりですが、秋田県東成瀬村生まれの山村ポップスをお楽しみください。

おまけ。昨年の発表曲。

おまけ②。彰さんと言えばビートルズ。羽後町の深川哲彦さんとのユニットでの「If I Fell」、ジョンとポールのオリジナルも顔負け?の渋くて素晴らしいハーモニーを聴いてください。



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