今日のキラキラさん
私が主に入っている1年1組の担任の先生は帰りの会で「今日のキラキラさん」を発表させるのですが、これが本当に子供たちの瞳をキラキラ輝かせるので、ご紹介致します。
「今日のキラキラさん」は、その日の日直さんと先生(私も入れてもらっている)がクラスの中で見つけた「いい事をして輝いていていたと思う人」を理由と一緒に発表するもので、こんな感じで始まります。
日直:「今日、私/僕が見つけたキラキラさんは、〇〇さんです。 なぜなら、□□をしてくれたからです」
先生:「え、そうなの? いいところ見つけたねえ。 〇〇ちゃん、嬉しかったでしょう? よかったあ。 せーのっ」
クラス全員:「きらきらー!」
子供たちはそう言って、選ばれた子の方に手をかざしてひらひらさせます。
一連のことが決まっているのも遊び心があっていいのです。
子供同士でお互いの良いところを見つけさせること
これは大事です。学校に入ると出来るできないが杓子定規になってしまうので、実際はそうではないことを学校は教えなければいけないと私は思っています。
人のいいところを見つける行為は、衝突するとすぐに汚い言葉を使う子供の修正などにも役立ちますし、何より自然と皆が笑顔になります。
因みにこれは担任の先生の裁量でやっていることなので、実施しているのはこのクラスだけ。もったいない話ですが、1クラス35人もいれば、先生同士学び合う時間もないのは明らか。やっぱり政治家が悪いんだろうなあと愚痴りたくなります。この間、れいわの山本太郎が思い切った少人数制を打ち出してたけど、日本は改革に本当に時間が掛かります。
キラキラさんで子供の見方を変える
実はこのキラキラさん、子供たちに気づきを与えられるチャンスでもあります。
理由は、子供が選ぶキラキラさんは、いつも良いことをする「ザ・いい子」が選ばれがちです。そこで、担任の先生や私が、悪さばかりしてよく怒られる子のいいところを見つけて発表すると、子供たちは皆『〇〇くんがキラキラさん!?』と一瞬驚いた顔をします。でも、理由を聞くと「そう言われてみれば、そうだった。 いいことやってた」と気づいて、頷いてくれたりするのです。
発達が特に気になる子供たちは悪いところが目につきやすく、良いところは意識しないとなかなか見つけられないので、勉強やクラス活動が上手くできない子にもキラキラさんでスポットライトを当てることができるキラキラさんは貴重なのです。
残念ながら、日本人は欧米人に比べると言語の違いやシャイな気質などから、日常的に人を褒める事がかなり少ないと感じます。なので、褒めなければいけないという機会を作るのは、とてもいい考えだと思います。
自分のいいところにも気づいて欲しい
その日たくさん怒られて自信を失っている子も帰りの会で、実はこんな良いところがあったよ、と褒められると「え、そんなんでいいの?」と驚きますが、やはり嬉しそうな顔をします。失敗体験が人一倍多い分、自分は全部ダメだったと思ってしまいがちなので、そうではないことに気づけるようなところをみつけて褒めるようにしています。
いいところ探しは、ポジティブになれるので、本人は勿論、みんなのリフレーミング(この子は良い子、悪い子というレッテルを外す作業)に役立ちます。
けれども、そんな良いところだらけに思えるキラキラさんも、完璧主義や自己肯定感が低過ぎる子には稀に効かなかったりします。そういう子供は褒められても「自分はそうは思わない。 全然出来ていない」と、自分でハードルをあげているので、素直に喜べないのです。
それでも、褒められた足跡が少しでも心に残るよう、そこから良い行動を引き出せるよう、私も褒め方の腕をキラキラに磨けたらと思います。
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