より良く生きる。より良く食べる。

「いただきます」
と言ってから、ご飯を食べていますか?

「いただきます」って、どうして言うんでしょうか。

やわるしすでは、「いただきます」は、ご飯に対して言うんだということにしています。作ってくれた方々へのお礼は「ごちそうさまでした」。

食事は、食材になってくれた生きていたものたちから、「気」という生命エネルギーの素を「いただく」行為。
だから「いただきます」を言う。
単純な話。

食材になってくれた生き物たち。
食材になってから時間が経てば経つほど「気」が減ってしまう。
だから新鮮なものがいい。
これも単純な話。

でね。
門下生さんが、講座をした時に受講者さんに聞かれたんですって。

なぜ、先生は、畑で採れたての新鮮野菜ばかり食べているのに、不調だったんですか?

と。
これはキキますね〜〜。
あいたたたた〜ですね。
私は聞かれたことないですが、聞かれたらまず、知らなかった頃のダメな食生活の話から始まると思います。
しかしここで先生と呼ばれている彼女は、ずっと無農薬の新鮮野菜メインの生活。
これは困りましたね。説明がつかなくなってしまう。

一つは、必要な力とは逆の力を持つものを食べてしまっていたかもしれない、ということ。
新鮮だから「良い」よりも先に、新鮮だから「強い」と考えてほしいんですよね。
逆向きの強いものばかり食べていた可能性も否めない。
自分の体がどこかでズレてしまって、旬のものが逆効果になる場合。
なくはないです。

それともう一つ。
これが肝心だし、しっかり伝えたい。

食べ方が違っていたんでしょう。

しっかりした気を持った食材を、適した時に食べたとしても。
食べ方が違っていたら、その力をきちんといただけません。

違う食べ方とは。
早食い
ながら食べ

早食いやながら食べがなぜ違うのか。

人間同士のコミュニケーションと照らし合わせてみてください。
誰かがあなたとの会話を早く終わらせたがったら。
言葉を一つ一つ聴いてくれなかったら。
先入観で判断されたら。
話しているのに顔を見ようともしてくれなかったら。
他ごとをしながら、分かったような顔をされたら。
その相手にあなたは、力を貸そうと思いますか?

私は狭量な人間なので、思いません笑

多くの人はそうだと思います。
こちらも適当に、波風立たない程度にやっておこうかな、となりませんか。

食材はもう生きてませんから、意識もありません。
でも気自体が意識体のようなもの。だから、人間同士のコミュニケーションと同じようなことが、食材対人間に起きるんです。
不思議なもんです。

ただただ、回数噛んで、時間をかければいいというわけでもないのも似ています。
傾聴スキルと言われるものをただ使って聴くだけでは、かえって胡散臭く、信頼できなくなるのと同じ。

見た目、発される音や香り、味の複雑さ、かみごたえや舌触りなどの触感。
これらが時間を追って変化するのも含めて、大事に味わいながらいただく。
そうすると自然にゆっくりになり、よく噛むようになる。

今まではそういう食べ方ができていなかったんでしょうね。
だから、食べ物が力を貸してくれず、せっかく新鮮なものを食べていたけど、不調のある体になってしまった。

でも取り返せます。
完璧にではないとしても。

今からでもより良い食べ方に変えてみませんか。
そうして、より良い人生にシフト。
それが「すがかて」。

こころと体を清々しくする食べ方と言ってきたけど、あなたの人生を清々しくする食べ方だな。
と、改めて。
くだんの彼女は、すがかてを再受講してくださるようです。
薬膳もいいですが、すがかてをもっと広めていきたいし、実践できる方を増やしていきたいと思う、壬寅最後の月でした。

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