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「あなたはなぜその仕事をするのか?」パーパスについて学ぶ読書会を開催(大企業7社40名以上が参加)

こんにちは、やわデザnote編集部のマサです。

2022年4月22日、富士通グループの従業員を含む大企業7社40数名による、オンライン読書会が開催されました。本記事ではイベントの様子をレポートします。

読書会のテーマは「パーパス」

本イベントは、3月24日にトライアル開催した「あすよみDX」の記念すべき第一回目となります。

近年、企業経営やブランディングなどの観点から、「パーパス」を採用する企業が増えており、富士通グループもその中の1つです(パーパスカービングというプログラムが全社に広がっています)。しかしながら「パーパス」が企業にもたらす価値や効果について、本当の意味で理解している人は少ないのではないでしょうか。

そこで、今月の読書会のテーマは「パーパス」としました。運営チームで選んだ書籍は以下の5点です。参加者は気になった本を必ず1冊購入して参加します。

ティール組織―マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現
パーパス・マネジメント ― 社員の幸せを大切にする経営
パーパス ― 「意義化」する経済とその先
パーパス・ドリブンな組織のつくり方 ― 発見・共鳴・実装で会社を変える
働くことのパーパス ― ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ]

※本記事の末尾にAmazonへのリンクがあります

読書会とイノベーションの関係

今回のイベントに参加したのは、「あすよみDX」の活動に共感する以下の7社です(グループは1社としてカウント)。

・エプソン販売株式会社
・コニカミノルタ株式会社
・シミックグループ
・GEヘルスケア・ジャパン株式会社
・パーソルテンプスタッフ株式会社
・富士通グループ
・株式会社村田製作所

「あすよみDX」は、新規事業創出や、人材育成、組織改革などを推進する大企業の担当者が窓口となり、各社で活動に共感するメンバーを募る仕組みとなっています。

企業のデジタル・トランスフォーメーションには、企業内の組織間連携が必要不可欠です。しかしながら、これまでと異なる発想で何か新しいことを始めようとするとうまくいかない、という声がよく聞かれます。これは、カチコチのオペレーション思考のまま、イノベーションに取り組もうとしているからです。企業間の(本質的な)コラボレーションが進まない理由も同じところにあります。

「あすよみDX」の読書会を通じて、企業の中に「やわらかなイノベーションの文化」を広げていけたら、と思います。読書会が企業にもたらす価値については、以下の記事もお読みください。

パーパスについて100個の質問をアウトプット

読書会の中で、「パーパス」について知りたいこと、学びたいことを質問形式で書いてもらったところ、約100個の質問が集まりました。

この中から、投票形式で約20個の質問を選び、みんなで本を読みます。みんなの力を借りることで、5冊の本からギュッと圧縮された学びを得ることができるのです。「あすよみDX」流読書会は、一人で読む「独書」とは、得られる読書エクスペリエンスが本質的に異なります。

「パーパス」について書籍から学んだことは?

読書会の中で、「書籍から学んだことで一番印象に残ったこと」を全員に聞きました。ここではその一部をご紹介します。

・パーパスが注目される理由として、「人間中心主義から地球中心主義」が求められており、一社では実現できないからこそ、注目されている。
・「パーパス」が無くても、働いていける。そして「パーパス」があれば、より働くこと、会社は面白くなる。
・パーパスはかっこよくなくていい。「家族のために働いている」というのでもいいし、1つじゃなくていい。変わってもいいし、みつけるというよりもうそこにあるもの。という、リラックスして、素直にじぶんと向き合えるといい。
・パーパスを設定することとHappinessが連動しているということが学べた
・パーパスは可変、自分から見つけるもの
・パーパスドリブンな組織を作るためには、パーパスを発見したのち、共鳴、実装のプロセスが重要。
・パーパスは作ったら状況に応じてアップデートしていくことが大切。また、各世代とのコミュニケーションのためのツールである。
・パーパスとは利益第一主義からの脱却であり、世間で思われているよりも相当な覚悟が必要。その上でパーパスとは個人の欲望ではなく「社会的な存在意義」であるという関係性・関わり方であるというのは、割と理解されていないなと改めて感じました!!
・パーパスは北極星である。沢山の星座と繋がれることと北極星を中心に回っている。
・パーパスは社会的存在意義、企業・個人にとっては北極星、具現化(言語化・ビジュアル化、体験)が大切、パーパスは幸せと相関する

たった2時間の読書会でも、「パーパス」の本質的な意味について、みんなで学ぶことで、より一層理解が深まったのではないでしょうか。

「パーパス」についてさらに知りたい方は、今回選んだ本の中から気になる一冊をぜひ手に取ってみてください。

DXはじめの一歩~学びを仕事に活かすには?

「あすよみDX」では、ただ本を読むだけでなく、日常の仕事や活動にフィードバックすることを狙いとしています。

著者、他者、他社から学んだことを各社の活動に活かすことができれば、停滞しがちな企業変革に一石を投じることができるのではないでしょうか。

そこで、最後に「本からの学びを仕事にどう活かせるか?」というテーマで、グループディスカッションを行いました。そのアウトプットをご紹介します。

・組織のパーパスを北極星として、その周りをまわる星々(個々人のパーパス)をつないで星座を描くストーリー作りをしたい
・自分に向き合う時間をみんなで作る!
・今日の気づきをチーム内で共有します!!
・パーパスから似たような人を社内で見つけられる!なんてことにつながったらいい
・企業パーパスと個人パーパスは少しだけ重なっている位が丁度良い.全て重なる必要はない
・一人だけでなく、関心のある人と集まってパーパスについて話したり、作ったりする
・これからの時代、ゆるやかな個人の集まりとしての会社が求められ、それを共通にするのがパーパスということが学べた
・パーパスを詠む(吟じれるようにする)
・パーパスをアウトプットする仕組みを考えてみたい
・自らのパーパスを語るとき、その人は熱くなる。まずは、自分のパーパスをかたってみよう
・パーパスは一回作って終わりではない、対話をしながらUpdateしていく。組織での活用として、昔からあるパーパスに固執するのではなく、今の組織でUpdateしようと思いました
・個人のパーパスを作成し、パーパス診断のように価値観が合う方がわかるような仕組みを作ってみたいです!
・世代が離れた人と話す時にパーパスを利用する
・個人のパーパスが前提で、少しばかり会社のパーパスがかぶっているとバランスよく生きていけるように感じる
・組織のパーパスを若手の方々に作成してもらった…というのを、ぜひ自分のところでも試してみたい。
・書籍に載っていた「仕事における幸福度合いを測るアンケート」項目を入手して、今日の社内参加者さんを起点に、展開してみよう
・今日のディスカッションで得たインプットを会社に持ち帰り伝えたい。
・自分のパーパスをPPTで作って常に手元に置いて、アップデートもしていこうと思います。
・定期的に自分のパーパスを振り返って、自分のモチベーションの源泉を再確認したいと思います。

・個人と仕事、社会のパーパスを一致させて、自分の強みを生かし、幸せに、家族、仕事、社会に貢献したいです!! 先ずは、家族や、チームのCHOをやってみたいと思います!
・パーパスに興味がない人に、パーパスではない別の言葉で、それとなくパーパスのことを話す
・組織で日々語る!パーパスが難しければ、まずはビジョン、ミッションを日々語ろう!
・具現化(言語化、ビジュアル化、体験)を実現するコミュニケーションが大切とあらためて気づいた。
・パーパスに関するワークショップを開く

いかがでしょうか。まずはできるところから職場の仲間と一緒に"新しい一歩"を始めてみませんか?

あすよみDXの満足度は?

イベントの最後にアンケートを実施しました。

『あすよみDX』を職場の仲間に勧める可能性はどれくらいありますか?」という問いに対して、以下の表な結果となりました。

多くの方が、「あすよみDX」の価値を実感してくれたようです。

「あすよみDX」今後の課題

今回は前回のトライアルから十数名参加人数が増えました。今後、さらに参加人数が増えていった時(最大100名を想定)に問題となってくるのが、以下の3点です。

  1. プログラムと使用ツール

  2. トラブル時の対応

  3. 各社のセキュリティ対策

1については、今回は新しい方法を試してみたのですが、新たな課題も生まれました。引き続き、100名規模の読書会にも堪えるやり方を継続して検討したいと考えています。
2については、ネットワーク回線のトラブルなどで落ちたり入ったりする方がいます。参加人数が増えてくると、その対応が課題になるでしょう。
3については、今回使用したツールに、参加者の会社支給PCからアクセスできないといった問題が発生しました。今後、参加企業が増えることを想定した場合、同様の問題が起こる可能性があります。

次回の開催テーマは「心理的安全性」

次回の開催テーマは「心理的安全性」です。今回同様に複数の課題書籍をみんなで読んでいきます。

「あすよみDX」の取り組みに共感される方で、自社の窓口になってみたい方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

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パーパスについてお勧めの本

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