ライブハウス

 新型コロナウイルス感染のpandemicによって、今までといろいろ変わってきていることは自明の理であるが、これまでの慣習の良し悪しを振り返ることになっていることも面白い。

 私が良く行っていたライブハウスも様変わりし、私にとっては今まで以上に居心地が良くなっている。空いている場合はいざ知らず、混んでいる場合お金をとっておきながらどこで聴くんだと思わせるような押し込んで聴かせていたのは、ある種の熱狂感を煽ることでは意味があったかもしれないが、音を聴きに行き音で熱狂させてもらいたいものとしては客を金づるとしか思わない酷い行為だと思っていた。

 ちゃんとスペースがあって個々のペースで聴くことができるのが音楽の楽しみ方のいいところであり、マスゲームのようなことをする場所ではないと思っていたので、今の再開されたライブハウスの状態は私にとってはかなり好ましい。

ただこの形ではライブハウスそのものの収益性に問題があるから、配信を併用した収益化の方法は理に叶っている。もともとライブハウスの客の中には演者の応援と称する音を聴きにきたか怪しげの人数合わせの方も多数おり、この方々のつまらない、所在なさげな様子を見ないで済むようになったことも変化な気がする。

…と偉そうなことを言っても、私もライブハウスに音を聴いて気分良くなりに行っているだけの者であり、このために一番肝心なのは演者の実力であることに変わりない。「おっ!これは…。」を期待し懲りずにライブハウスに行っている。

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