やつやなぎ

明治9年の創業以来秋田県角館の地で樺細工の製造販売業を営んでおります。伝統的な技法や作…

やつやなぎ

明治9年の創業以来秋田県角館の地で樺細工の製造販売業を営んでおります。伝統的な技法や作り方を継承しながらも現代の暮らしに寄り添った商品づくりを行い、安心安全で使いやすさと美しさを兼ね備えた暮らしの道具と自然のぬくもりをお届けします。http://yatuyanagi.net/

マガジン

  • お直しについて

    秋田県にある樺細工製造販売元 八柳です。ご依頼いただいた樺細工のお直しをまとめています。

最近の記事

お直し011 胴盛茶筒・霜降り皮

【お直し】 30年ほどお使いの茶筒を、お直しさせて頂きました。 「これはお直しできますか?」と鞄から取り出された茶筒は、見事に経年変化をしていて 思わず声が出たほどです。 霜降り皮と呼ばれる自然の風合いを残した灰色の桜皮の茶筒が、漆を施したような渋い光沢をまとっていました。 愛情をもってお使いくださっているのが伝わり、なんだかとても嬉しかったのです。 お直し前 初めにお話を伺った時は、お直しにかかる費用によっては、手放すことも考えているとのこと。 ここまで育った樺

    • お直し010 茶びつ

      大切な人から譲り受けたという茶びつ。 ご旅行で角館にいらした際、修理可能かどうかを確認するために車に積んで来てくださいました。 「直せるようなら修理して使いたいと思って。」 とお客さま。 その気持ちがとても嬉しくて。 また長くお使い頂けるよう、お直しさせて頂きました。 お直しのお見積もりはその場ですぐには難しく、職人さんと一緒に確認して「だいたいのお見積もり」をお客さまにお伝えしていますのでご了承ください。 メールを利用して、写真でのやりとりも対応していますが やは

      • お直し009 大皿

        今回は樺細工の大皿、磨き直しのみのご依頼でした。 小さな傷も気にならなくなり、ぴかぴかになりました。 八柳では、樺細工であれば 購入時のレシートなどが無くても、お直しを承っております。 木地の破損を直すことは難しいですが、皮の剥がれや欠け、磨きなどのお直しはできますので お気軽にご相談くださいませ。 ご利用ありがとうございました。

        • お直し008 茶筒

          40年前にご購入された茶筒をお直しさせて頂きました。 ⁡ 底や胴の部分的に剥がれている所を補修し、内蓋紛失のためぴったり合うように内蓋を作り、全体の磨き直しを。 ⁡ まだまだお使いいただけます。ご依頼ありがとうございました。 ⁡ お直しは対処が早ければ早いほど、お直しの手がかからず その分お財布への負担は少なく済みます。 ⁡ 剥がれの部分をそのままにしておくと、何かに引っかかった拍子に皮が割れてしまうことも。 ⁡ お見積もりのみのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い

        お直し011 胴盛茶筒・霜降り皮

        マガジン

        • お直しについて
          3本

        記事

          お直し007 茶筒

          内蓋の剥がれ、底の部分が剥がれ欠けてしまった所。それと僅かに皮が欠けて下地が見えてしまっている穴を。 ⁡ ⁡ ご利用頂きありがとうございました。 ⁡ 遠方の方はInstagramのメッセージでのやりとりでのお見積りも可能です。お気軽にお問い合わせくださいね。 ⁡ 角館に観光が戻ってきました。 ⁡ 旅の方とお話をする時、新しい本をめくる感覚に似ているなとよく思います。 ⁡ 行ったことのない場所、知らないこと、自分では経験できないこと。 たくさん教えて頂き嬉しいです。 私か

          お直し007 茶筒

          お直し006 茶筒、椿

          ご愛用中の茶筒。内蓋を逆にして入れてしまい、取ろうとして奥へと押し込んでしまう形になり お直しのご依頼でした。 ⁡ 無事内蓋を取り外し、磨き直してお渡しできました。喜んで頂けて嬉しいです。(お直し前の写真は撮り忘れました) ⁡ 樺細工であれば、レシートなどがなくてもお直し可能です。お気軽にお問い合わせください。

          お直し006 茶筒、椿

          お直し005 茶筒

          中部地方にお住まいのお客様からお直しのご依頼でした。 ⁡ 息子さんが秋田に進学したことがご縁で、 結婚式の引き出物に樺細工を選んでいただいた思い出の品だそうです。 ⁡ 茶筒底の部分に一部剥がれがあり、内側の端の皮がかけていたものをお直ししました。 ⁡ お客様のもとへお届けできたのが 息子さんご夫婦と一緒に過ごされていたクリスマスイブ。 ⁡ 新品のように仕上がった茶筒を見て、皆さんに喜んで頂けたそうで嬉しいです。ありがとうございました。 ⁡ ⁡ #八柳商店 #樺細工 #お直

          お直し005 茶筒

          お直し004 茶筒、コブ

          37年お使いの茶筒のお直しをご依頼頂きました。立派なコブの茶筒は珍しく、実物に触ることができて嬉しくなりました。 蓋の縁部分の皮がはがれています。毎日 目にする部分なので気になりますよね。 お直し後の写真ですが、肝心の蓋の写真を撮り忘れてしまいました… 磨き直しも行い、お客様に喜んでいただきました。ご利用ありがとうございました。

          お直し004 茶筒、コブ

          お直し003 茶筒

          InstagramのDMからお問い合わせ頂きました。 普段よく使っていらしたという茶筒、天と底の剥がれや蓋を被せる部分の皮にヒビが入り割れています。 お直し前 山桜の皮は、一度縮んでヒビが入ってしまうと、どうしても隙間が開いてしまうため、今回は天と内側の胴の部分を張り替えました。 お直し後 茶筒の外側の胴の部分はそのまま磨き直しを。 樺細工の茶筒は光の当たり具合によって いろんな表情を見せてくれます。 ⁡ 家でお茶を淹れて飲む、ホッとする時間に樺細工があることが嬉

          お直し003 茶筒

          お直し002 キセル・タバコ入れ

          お直しを依頼される方は、 こちらから伺う前に皆さん理由を教えて下さいます。 ⁡ 新婚の時に角館を訪れて購入した品、 気に入って使っているものだから長く使いたい、 亡くなったご家族が大切にしていたものだから...。 ⁡ 写真の煙草入れは亡くなられたご家族が大切にしていらしたもの。 お直し前 あらゆる物が溢れ、安価でそれなりの品を新品で手に入れることができる時代です。 ⁡ 手放す、という選択をなさらなかったのは 樺細工を大切にしていた故人の「想い」、 それを受け継ぎたいとい

          お直し002 キセル・タバコ入れ

          お直し001 硯箱

          「家に古い樺細工の硯箱があり修理できますか?」とDMでご相談頂きました。写真を見ると、立派な台付の硯箱です。 お直しのご相談で嬉しいのは、見たことのない古い樺細工を見られること。当然ですが年代が古いものになればなるほど、お直しも難しくなります。 修理前の硯箱 桜皮自体がパリパリと剥がれることがあるためです。今回のお直しでは、表面のフキ模様の下の樺に空気がはいって凹凸ができており、右を抑えると左が浮く、というような感じで職人さんも難儀されたそうです。 それでもそれで

          お直し001 硯箱

          はじめまして。秋田県角館にある樺細工 製造販売元 八柳(やつやなぎ)です。

          明治9年の創業以来、自然豊かな秋田県仙北市角館の地で、代々、樺細工の製造販売業を営んでおります。 大正~昭和初期には下駄の製造販売も行っていました。樺下駄は履き物商でもあった当社ならではの商品で、100年にわたり愛され続けているロングセラー商品です。 昭和に入り、秋田市の有名デパート「木内百貨店」への納品を開始。昭和20年代には、現社長の母が息子と一緒に荷物を背負い、汽車に乗って秋田市まで納品に通っていました。高度経済成長期には年間一万足もの樺下駄を納品していたようです。

          はじめまして。秋田県角館にある樺細工 製造販売元 八柳(やつやなぎ)です。