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減災の最先端を学ぶin名古屋大学

11/12(土)、まちなか寺子屋「減災の最先端を学ぶin名古屋大学」は、最先端の減災研究を広く発信する減災館にて、政府の職員として多くの災害現場を対応された減災のスペシャリスト、西川智先生のご教示で開催されました。

日本の防災意識の転換期は伊勢湾台風、阪神淡路大震災、東日本大震災と3回あり、多くの犠牲者があった大災害から「防災は事前対策こそが重要」という教訓を得て、治水事業、建物の耐震性向上、住民の避難への意識改革等の対策で、守れる命が増えていったそうです。

また、数々の被災地で活動された西川先生は、現場で得た生の声を元に「過去におきた災害の知識や記憶が受継がれず、自分達だけは大丈夫と思い込んでいた人々の多さ」「大人が興味を持って手に取る防災教材の不足」も指摘します。
そこで減災研究だけでなく、人々へのアプローチの仕方も工夫され「身近に感じ記憶に残りやすい、個人の体験談の発信」や「様々な団体や教育機関、民間企業を巻き込む事」で、ひとつひとつ防災の種蒔きをして来られたそうです。
そして、お話は日本の減災研究が海外の文化や風土に寄添いながら採り入れられ、多くの命を救っている事や、これから起こる南海トラフ地震に備え具体的に出来る事や心構えへと発展します。

日本の歴史は、自然災害を人の知恵と国土整備の努力で克服してきた歴史だと語る西川先生。日本各地には、我々の祖先が後世を思って残してくれた、災害の教訓を記した石碑が数多くあるそうです。私達がその知識や思いを受継ぎ、ひとつでも事前対策が出来たら、大切な人の命を守ったり、大切に思ってくれる人の為に自分の命を守れるかも知れません。
歴史文化に学び未来を明るくしていく事は、やっとかめ文化祭のテーマでもあります。今期の締め括りにも相応しい、未来へ繋がる有意義な寺子屋でした。

お客様も、このレポートを読んで下さった方も、防災アプリや避難経路の確認、家具の固定等、出来る事から初めてもらえたらと願い、締め括りとさせていただきます。
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レポート:近藤加奈子 写真:m.a

■レポートしたプログラム

■まちなか寺子屋

■やっとかめ文化祭

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