尾張の老舗の縁を唄から学ぶ
名古屋には江戸時代から続く老舗企業が数多くあります。11月3日のまちなか寺子屋「名古屋甚句で読み解く尾張老舗物語」はそうした老舗の一つである料亭河文さんで行われました。
講師は南山大学経済学部教授の林順子(よりこ)先生。
名古屋のまちは、家康が名古屋城を築城した時に新たに碁盤割の城下町を作り、それまで尾張の中心地であった清州から町ごと引っ越してきた「清州越し」が始まりとのこと。
林先生のお話には、後の松坂屋につながっていくいとう呉服店をはじめ、中北薬品、両口屋、お茶の升半、岡谷鋼機、ミツカン、タキヒョー、滝定など今も活躍中の有名企業の名前がずらずらと出てきました。
お抹茶と秋の和菓子の休憩をはさんで後半は華房小真社中の皆さんによる「正調名古屋甚句」。
甚句は江戸時代の終わり頃から流行したもので、お座敷などでもよく歌われたそうです。
その「正調名古屋甚句」の中にある「花の名古屋」には、今も中心部に残る当時の通りや筋の名前が歌い込まれているのですが、実はその地名がそれぞれ老舗企業に結びついているというのです。たとえば「魚の棚」は本日の会場である料亭河文さん。
名古屋甚句を歌い継いでいってもらいたいと真子師匠のリードで会場の皆さんもご一緒に。合間に真子師匠がデザイン会社でOLをしていた頃の思い出話も交えながら「正調名古屋甚句」を楽しみました。
普段はなかなか「正調名古屋甚句」を聞く機会は減ってしまったのですが、やっとかめ文化祭では毎年「芸どころまちなか披露」などで披露されています。今年は11月1日にオンライン配信され、その模様をやっとかめ文化祭のサイトから見ることができますので、是非ご覧になってみてください。
<レポート:しゃくや、カメラ:M.A.>
■ このレポートで紹介している「寺子屋」
■ まちなか寺子屋について
■やっとかめ文化祭について
【やっとかめ文化祭2020】
2020/10/24(土)〜2020/11/15(日)
参加方法はプログラムによって異なります。
詳しくはやっとかめ文化祭公式ウェブサイトよりご覧ください。
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