Keychron K8を買った結果
何番煎じだよ、とか言ったら負けですが構わず書きます。
人生何度目かわからない買い物、パソコン用のキーボードですが、今回もまたニッチな需要に応えてくれる製品に出会ったので紹介します。
今回求めていたこと
今回の買い替えで求めていたことリストです。
メカニカル式スイッチ
「メンブレン式スイッチには戻れない」とは言いません(環境や気分によって現在も使うことがあります)が、押し心地が安定しているメカニカル式の魅力にはもう勝てません。有線接続と無線接続(Bluetooth)の両立
最近までメインで使用していたキーボードは有線のみでの接続だったのですが、パソコン作業以外のことを机でする際にどかすのがなかなか億劫でした。無線接続規格は、MacBookでも使いやすいようにBluetoothを要求。WindowsでもMacでも動かせる。
Windows搭載のパソコンで使用することを前提に設計された大半のキーボードでも操作できないことはないのですが、いくつかのキーが無効になるというのはあまり愉快ではありません。テンキーレス
私はマウス2台をキーボードの左右に1つずつ置き、それらを同時に使うこともあります。そのため、幅をとるフルキーボードはNGとしています(テンキー自体は頻繁に使いますので、独立したテンキーを別途購入し使用しています、正直ここも変えたい)。JIS配列
半角キーとかなキー無変換キーから逃れられません。
選定候補
以下の3つです。
Logicool G913 TKL(茶軸)
言わずと知れたパソコン周辺機器業界大手のハイエンド製品?です。
型番にGがついていることからもわかるようにゲーム用途も想定されています。薄い「ロープロファイル」スイッチを採用していることから全体の厚みも抑えられ、手首への負担は軽くなると思われます。
メタリックなデザインで高級感があり、候補の中で最も高額です。当時25,000円くらい。FILCO Majestouch Convertible 2 Tenkeyless(テンキーレス、JIS配列)
日本企業ダイヤテックの主力ブランドで、主力製品であるメカニカルキーボード「Majestouch」のラインナップの一つです。
「Capslock」と「Ctrl」の配置交換機能をハード的に実装しているなど、Macユーザーを意識しているような機能がありますが、Mac OSは公式の対応環境ではありません。
本来なら候補から外すべきところですが、非公式のソフトウェアでなんとかなることが判明したため候補に入り続けました。当時15,000円くらい。Keychron K8(テンキーレス、JIS)
このメーカー、拠点は香港にあるらしいですが公式ページの情報だけではよくわからないというのが正直なところです(自作キーボードコミュニティから出てきたのか?)。
様々なレイアウト(省スペースを意識したものが多い)のキーボードを出しており、その中では個性が大人しめな方(世界的に見ればJIS配列はそのものが個性的とか言わない)です。
当然ながら日本国内での地名度は、候補の中で最も低いでしょう。著者も今回の選定で初めて存在を知りました。当時12,000円~くらい。
これら3種全てを試し比べてから購入したかったのですが、一番下のKeychron K8だけは実物を置いている店を見つけることはできませんでした。
では、なぜ得体の知れぬメーカーのよくわからない製品を選んだのか。ある店舗でちょっとしたご縁があったからです、あと候補の中で一番安かったから(死亡フラグ)。
評価
まとめ
今回は先に使用開始時点の評価をまとめます。
条件下ではきもちコンパクト(良)
質感はまぁまぁ(たぶん良)
パームレスト必須(悪)
接続方式問わず入力の応答は良好(良)
金属音は鳴る(悪)
配列切替最高(良)
有線/無線、デバイスの切替は遅くはない(良)
パッケージや見た目
箱
保護ビニールをかぶっているので反射しまくりですが、箱そのものは艶消しです。
オープン。
付属品
本体、表
デフォルトではMacの「Command」と「Option」のキーキャップがついていますが、好みで付属品の「Windows」と「Alt」のキーキャップに付け替えてもいいです。
また、キーキャップはすべてマット仕上げ。少しモチモチした手触りとでも言えばいいんでしょうか、キーボードではあまり感じたことがないですね。見た目はいいですが皮脂による汚れ・テカりは気になりそう(まだ使用数日ですが、私の脂が強力なのか既にテカり始めている気がする)です。刻印も剥げそうで心配です。
注文時点ではよく見ていませんでしたが、表面のほとんどがキーキャップで埋め尽くされており、面積はかなり圧縮されています。機能美と見るか、余裕のなさと見るかは人によるでしょう。
裏
スタンドは2段階になっており、好みに合わせて高さを概ね5mmずつ調整できます。いずれもゴム脚がついているため、ズレる心配はしなくて良さそうです。
側面
左から、
ケーブルコネクタ(USB-C)
キー配列切替(Windows/Android、Mac)
接続モード(Bluetooth、電源オフ、有線接続)
です。コネクタはてっきり背面にあるものだと思っていました。ケーブル側のコネクタがL字だったのが救いですが、まっすぐだったら悲惨なことになっていました。
高さ
手前のキートップまでの高さは35mmくらい、奥のキーの高さは45~55㎜くらい。高いのでパームレスト必須です。
ここは購入時点でよく見ていなかったため、「失敗したなぁ」と思ったポイントです。
使用感
応答速度
環境によるでしょうが、タイピングをしている分には無線接続による遅延は感じません(パソコン-キーボード間は70cmほど)。ゲーム操作に使う場合は知りませんが、私だったら怖いので有線接続で使いますね。打ち心地
今回選んでいるのは茶軸ですが、底打ち感があります。
まだ使い始めたばかりですが、打っていて「このキーは確かに入力したな」という安心感があります。どうやら私には、赤軸より茶軸の方が合っているみたいです。このキーボードで使われているスイッチはGateronとかいうメーカーのものなので、Cherryのものでも同様の打ち応えなのかはわかりませんが。音
以前使っていたCorsair K63より静かで、最初は「これはいい」と思っていました。しかし、慣れてくるとあの音が聞こえてきました…
金属音です。
最初は気づかなかったくらいなのでK63のそれよりははるかに小さいですが、確かにカンカン鳴っています。私はリターンキーを強く押しがちなので、静かな環境で使うとこの特性がより際立ちます。音楽が流れていればあまり気になりませんが、うーむ。デバイス切替について
このデバイスはUSBケーブルでの有線接続とBluetoothでの無線接続が可能ですが、有線-無線間の切替は早いのではないでしょうか。有線への切替には体感で1.5秒ほど、無線への切替には2秒ほどそれぞれかかります。
Bluetooth接続は、ペアリングデバイスを3台まで登録できます。Bluetooth-Bluetooth間の切替は、右Conttrolの隣にある「fn」を長押ししながら、登録したプロファイルに合った数字キー(1~3)を押すとできます。切替に成功すると押したキーが点滅します。切替にかかる時間は数字キーを押してから最短で1秒ほどの模様。毎回切替に成功するわけではないので、この情報にはあまり価値がないと思われます。配列切替について
このキーボードでは、Windows配列とMac配列とを切り替えられます。
Windowsでの配列は、Ctrl、Win、altという順番ですが、
Macでの配列は、Control、Option、Commandという順番になっています。
「Windowsキー」=「Commandキー」という認識ができている人は、ショートカットを打つ際に頭がバグります。私もそうです。そんな人達の役に立つのがこの機能です。
切り替えるスイッチによって、配列が、
Windows:Ctrl、Windows/Command、alt/option
Mac :control、option/alt、command/windows
の順番になります。日本語入力系のキーについては、
Windows:無変換、スペース、変換
Mac :英数(半角)、スペース、かな(全角)
となります。しかし、Mac環境では変換、無変換、ローマ字キーは使えません。ご注意ください。
購入後数か月経った結果
購入したのは2月ごろで3か月経ちましたが、あまり使っていません。というのは、後にG913TKLも買ってしまい、そちらがメイン使用になったからです。キー位置が高いのはやはり私には問題だったようです。G913最高。
とはいえ、専用のソフトウェアが存在せず機器の物理スイッチを切り替えるだけでWindows、Mac両方のOSで何の不自由もなく使えるというのは、両方のパソコンを使う私みたいな人にとっては大変都合がいいので、両OSを同時に使う時にはK8に交換して使っています。
以上のように刺さる人にはおすすめ。逆に言えば、そんなことをする気が微塵もなく、「俺はWindowsしか使わんぞ」「Macしか勝たん」みたいな人に大手を振って「ぜひ買おう」とは言えないのが正直なところですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?