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🔴カップの2〜絆は傷を含むという言葉〜🔴

カップはタロットの世界では感情や愛情。
カップの1が純粋な愛情なら、カップの2は愛情の分かち合いの始まりだ。
カードには、カップを差し出し、受け取ろうとしている男女の姿が描かれている。

このカードをみると、NPO法人抱樸館理事長であり、東八幡キリスト教会の奥田牧師による
「絆は傷を含む」
という言葉を思い出す。
人と人とが出会い、愛や気持ちを分かち合うことは素晴らしい。
けれど、いいことばかりではない。
そこには必ず傷も含む。

カップの2は人との距離感に躊躇がある時など、人とのコミニケーションがテーマとなるときにも出る。
怖れはその通りだ。
出会いは傷つくことへの始まりでもあるから。

人との距離感がわからない人は、自分の全てを愛して欲しいと思っている人。
子供のまま成長出来ない人。
そんな心理分析をみた。
思いあたる言葉にどきりとして俯く。
そのとおりだと思う。

けれど、分析は時として、人と人の領域を分け、
分断することもある。
出来る人、出来ない人。
持ってる人。持ってない人。
動ける人。動けない人。
愛を得る人。愛を乞う人。
弱い立場の人の声は強い立場の人の声にかき消される。

全てを愛してもらうことなど出来ないことは、
つらい立場の人がいちばん知っている。
だから、苦しいのに、と。

その時に、ふと思い出す。
絆は傷を含む。
一見、絶望的とも思えるこの言葉が、なんと弱い自分に寄り添ってくれることか。

無傷ではない人間同士が、傷を含む絆を、それでも繋いでいこうとする姿。
あなたもわたしも同じ傷のある人間なんだ、と。
だからこそ繋がっていこうと。
そこには分断はない。

絆は傷を含む。
けれど、カードはそれでも、だからこそ、愛情や気持ちを差し出してみなさい、受け取ってみなさいと、わたし達の背中をそっと押してくれるのだ。


〜 NEW PALLADINI TAROT〜
アートワーク : David Palladini 
メーカー:U.S. GAMES SYSTEMS, INC./U.S.A.


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