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#理想のマネージャーってなんだ の読書会で体験した言語化される気持ち良さ

今日は、サイボウズ式第2編集部のつながりから参加した「#理想のマネジャーってなんだ 」の読書会でした。
あまりに濃い体験だったので、その感想を書いてみます。

サイボウズのマネージメントを学ぶ本を一緒につくる

#理想のマネジャーってなんだ は、サイボウズ式の編集者である明石さんが中心になって、編集・ライターとして有名な竹村さんと、さらにコミュニティとが一緒になって、書籍を作ろうというプロジェクト。
簡単に言うと、サイボウズの副社長である山田理さんのマネージメント術を、1冊の本にまとめようというものです。


普通、書籍は編集者とライター、あと必要なら取材対象者で作ります。何ヶ月、ときには何年という時間をかけて練り上げられた文章は、書店に並ぶまで一般の人の目に触れることはありません。

でも、この本は違う。

取材から公開イベントでした。今日の読書会は、Wordファイルからプリントアウトされた原稿(初稿)を参加者全員で読んで、その感想や改善点を出し合うというものでした。
ぼくのような一般の人の目に触れるどころじゃなく、意見まで聞いたうえに、最後は本のタイトルまで全員で考えたのです。

これは、なんというか、うまれてきた赤ん坊の名前を、初対面の赤の他人と一緒に考えるくらい、とんでもなくユニークな企画です。
子供の名前を考えるとき、親の意見だって聞く耳を持たなかったぼくからすると、なんとも奇想天外びっくり仰天な試みなわけです。

同じ悩みを持つ、読者予備軍たるコミュニティのメンバーと一緒に考えるのは、単に書籍を作るよりずっと労力がかかります。わざわざ読書会まで開催する手間を考えると、「贅沢だなぁ」と感じたほどです。

読書会で感じた「そうそう。それ!」の気持ちよさ

#理想のマネジャーってなんだ のコミュニティ参加メンバーは、ぼくと同じくサイボウズ式第2編集部のメンバーやサイボウズのファンという人が多いです。読書会の参加者9人(サイボウズ社員2名含む)も、全員がサイボウズという会社が好きな人ばかりでした。
だから、初めましての人ばかりなのに話が自然とつながる。盛り上がる。

実際に、原稿を読んで良かったところと改善できる点を意見していく流れで進むのですが、自分のなかではもやもやしてた気持ちを言語化してもらう瞬間が何回もありました。「そうそう。それ!」と心のなかで歓声をあげるほどの快感です。
同じ原稿を読んでのアウトプットなので、感想が近くなるのは当然なんですが、でも視点が違っていて、一方で共感が深い。目的や課題が一緒だから納得できる。その一体感。

(並んだ付箋の爽快感たるや)

普段、ぼくはSNSを流れる人の意見に予防線をはりがちです。期待しすぎないようにして見ているところがあります。
タイムラインを流れる声には、良いことも書いてあるけど、そうじゃないノイズだったり、本音に見えて本音じゃない声だったり、疲れているときに見ると気分が悪くなる声もあったりします。だから、いっそタイムラインなんて見ないようにするのが楽だし、知ってる人の声を読むだけでも十分に楽しく過ごせます。

そう。SNSはときどき疲れるんです。

一方で、読書会では原稿の内容を否定する人はいませんでした。本音じゃない人の声も、ノイズもありません。原稿の課題や改善点をあげながら、それでも全員が生まれてきた赤ん坊を想って名前を考えるように、「こういう出会いがあったらいいな」「こういう良いところが伝わるといいな」と、原稿に気持ちを重ねて真剣に考えていました。
子供だって、マネージャーと同じで理想の赤ん坊は存在しません。顔がサルみたいとか、思ってたより体が大きい/小さいとか、そもそも女の子が/男の子が良かったとか、いろいろありながらも、存在を祝福されるのが赤ん坊です。

今日の読書会の中心にいた原稿は、まさにそういう存在でした。

今日の読書会に集まった9人は、少し大げさに言うと、1,000万人が暮らす東京で、同じ場所に同じ目的で集まった奇跡的な9人です。共感しあえない訳がない。厳選に厳選を重ねた、サッカーの代表チームのようなものです。
壁一面に並んだ付箋を見ながら、ぼくはそう思いました。あのアウトプット量は、絶対にひとりじゃ出せない。

対面で会う・集まることの可能性

こうしてnoteを書いて思ったのは、最近こうしたつながりをもっと広く深くしたいと欲張りになっているぼくがいます。共感が根底にある人同士で集まれば、もっとおもしろい、もっと記憶に残る体験ができる。「そうそう。それ!」の気持ち良さを味わえる。

そんな体験を、もっと味わい尽くしたいと思った夜でした。


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