方向転換
一年ほどノートを書いていなかった。
多分、理由は小説公募に落ちた悲しさから、意欲を失くしていたからだと思う。
そもそも自慢できるような人生を歩んでるわけでもないし。
私はずーっと、一発逆転の勝負を狙っていた。
技術を磨いた写真は独創性が無く諦めた。
文章なら……と思っていたが、これもなかなか壁が高そうだ。
しかしまだ続けている。
少し話は変わるが、私は高校生の頃、受験勉強が嫌になった。
無理矢理詰め込む勉強に価値はない。
好きなはずの歴史用語は特に頭に入らなかった。途中で病気になってしまった、物語を語るように授業をする世界史の先生が好きだった。
家庭でも学校でもストレスを溜め込み、とうとう身体に出るのだが……
この経緯は端折り、現在。
昔より病態は悪いのだ。
けれど、色々と経験して生きることは楽になった。
大人になれば、無理に勉強する必要はない。
苦しみを選ばない選択もできる。
やっと、私もそう思えた。
好きなことだけしていこう。
そもそも、小説家は格好良いからなりたかった。
自分の名声欲を満たすからだ。
小さい頃からお話を作るのが好きだったが、いつしか、本心から練り上げた作品を書いて否定されるのが怖くなった。
最近もそうだ。
でも、書くことは好き。
特に高校のときに読んだ小林秀雄、「無常ということ」には感銘を受けた。
あれは随想的な評論だ。
あれを真似して当時書いた、課外授業で観た狂言の感想文は、学校の図書報に載ったが、どうだ、と胸を張りたい出来だった。
あの感覚。
あの感覚が忘れられない。
共感覚を持つ私の表現するところの、「おいしい」味わい。
文を書いている時の集中。
ああ、なんとも味わい深い。
今も出てるから、やっぱりエッセイを書くのが好きなのだ。
ここ一週間で、公募に出すものを2本書いてる。
小説もやめないが、もう少し大義が欲しいと感じる今日この頃
もいちゅん(名前変えました。本名だったもんで。出してもいいんだけどね笑)
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