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心の健康度が簡単にわかる、ある行動とは?

こんにちは。矢田の丘相談室の田中です。

心の健康を測るバロメーターの1つに境界線と言う概念があると思います。境界線は言い換えると、心の壁の厚さと言ってもいいと思います。

自己同一性と自我の機能


心の壁といっても、他人を拒絶するといったような壁の話ではありません。
私とあなたは違う人、違っていてO.K.。これが基本の壁の一つです。
昨日の私と明日の私はおそらく同じ人、
これも壁だといえます。
私を覆っている境界線は安全で、昨日の私と今日の私は同じで、おそらく明日の私も同じである。
これを自己同一性といいます。

他の人にも私と同じように自分を守る壁があるから、私とあなたは違う人、これが健康だということですね。あなたと私の考え方や価値観が違っていてもオーケー。

心的態勢と、人格水準、依存症等の家族関係で言われる境界線・バウンダリーの問題は、
心の健康と密接に関係があるのです。

ストレスが機能を低下させる


さて、心の健康度が下がってくるどうなるでしょうか。
職場の人間関係がストレスだ。
最近忙しすぎて休んでいない。
家族との関係がギスギスしている。
いろんなものが物価上がったのに、給料が増えなくて、経済的にこの先心配だ。
もうすぐ卒業なのに就職先が決まらない。
心にかかるストレスはいろいろですよね。

これらがストレスだ、疲れている、じゃあ少し休もう、と考えられればまだ健康を保っていると言えるでしょう。
なぜなら、私がどのような状態にあるか、客観的に見る力(自我の力)が残っているからです。

しかし、本当に疲れ切ってる際に人間は、自分が疲れていると言うことを自覚することができなくなり、その代わりに、健康度が下がったバロメーターが現れるのです。
その1つが心の壁が薄くなる、です。

壁が薄くなるとどうなるか?


例えば、こんなふうな人を見かけた事はありませんか?

あの人の趣味はくだらない、と他人の価値観なのに批判する人。言われた人は嫌な気持ちになったろうな。

私の意見の方が正しい、あなたの考え方は間違っている、と信じて疑わず、我を通す人。ギスギスして嫌な気分だ。

みんなの意見でハンバーグレストランに行くことになった。みんなと一緒でいいよと言っていた人が1人膨れっ面をしている。多分ハンバーグは食べたくなかったんだろう。みんなが気を遣って変な雰囲気になっている。

これらの共通点は、周囲の人が気分を害してしまっていたり、心配をしていたり、周りの人が振り回されている点です。これは、健康を損なった心の影響を簡単に見分けるバロメーターと言って良いでしょう。

自分でもチェックできる

こういう人を見かけたら、あぁストレスがかかってるんだろうなぁと推測することもできますが、
私を含め多分皆さんも、調子が悪いときには、
「本当はこんなこと言いたくなかったのにな」
ということを言って、周囲の人を困らせることって
一度や二度は心当たりがあると思います。そうです、自分に適用するとメンタルヘルスを保つ武器になるのです。

気付いたら、休む

この記事を読んで、もし自分が疲れていると気づいたなら、おいしいものを食べる、とか、少し生活を振り返って休んでみる、などの対策を取ると良いと思います

今日は簡単に取り上げましたが、実はこの心の壁の厚み、と言うのは、精神科領域ではとても大切で、診断概念につながってくる部分です。
また筆が向いたときに、病気になったらどうなるか?なども書きたいと思います。

(矢田の丘相談室 田中剛)




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