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好きこそものの上手なれ

商売をしているかぎり、その商売を繁栄させたいと望まぬ人はないでしょう。ところが、なかなかそういう望みどおりにはいかないのが実情というものです。それはなぜでしょうか。

原因はいろいろ考えられましょうが、その大きな一つは、その望みにふさわしい工夫、努力が伴っていないということではないでしょうか。工夫、努力が伴わなければ、望みが大きければ大きいほど、いわゆる青年の大言壮語と同じことになってしまいます。いかに小さい望みであっても、勇気と決断をもって実行を積み重ねないかぎりは、その望みの実現はむずかしいと思います。

たとえばお客さんに商品の説明をする場合でも、その説明の仕方なり内容を、はたして自分が得心するまで考え、工夫した上で話をしているかどうかということが大切です。また、その商品は買ってそれだけの値打ちのあるのもだという確信を自分がもっているかどうか。そういう確信に立つならば、説得にもおのずから工夫が生まれ、お客さんに対する力強い説明と販売もできるというものです。

ではどうすればそうした確信が生まれ、工夫が可能になるか。それはなんといっても、まず商品説明にみずから興味をもち、それを好きになることです。好きになれば努力することが苦にならない。むしろ楽しくなる、その結果、説得力も向上する。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、まさにそのとおりだと思います。これは、なにも商品説明ばかりに限りません。一事が万事、何ごとにもあてはまると思います。

だから商売を繁栄させたいと思えば、まず商売を好きになること。そして、ただお義理や飯のタネにするために事を運ぶというのではなく、誠心誠意それに打ちこむこと。そこにこそ繁栄への一つの道があると思います。

適材適所とはそうした商売の好きな人が商売にあたるということであって、そうなれば千人が千人とも望みを達することも決して難事ではないと思うのです。

★今日の気づき★

『商品の説明をする場合でも、その説明の仕方なり内容を、はたして自分が得心するまで考え、工夫した上で話をしているかどうかということが大切』『まず商品説明にみずから興味をもち、それを好きになることです。好きになれば努力することが苦にならない。むしろ楽しくなる、その結果、説得力も向上する』今日はこのところができているか、自分自身の心をもう一度点検して行動してみようと思います。きっとできていないところがあるからこういう結果なんだろうな〜と今日も気づきをいただきました。

さぁ〜今日の利他の心ではたらきますか!!感謝感謝 拝 

-商売心得帖 松下幸之助より-


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