見出し画像

明朗公正な競争を

競争ということは、お互いが切磋琢磨し、みずからの活動を高めていく上からも、また、業界なり社会の伸展を助成するためにも、非常に大切なこと。

よく考えておかねばならないことは、競争自体が尊いのではないということ。競争することから、商売なり人生に何が考え出され、何が生まれるかが要諦であり、相互に競争していくうちにも常に業界共通、社会共通の利益が守られ、国民全体の共存共栄の実を結ぶところに、競争の真の意義がある、このように考えることが大切。

競争はあくまで明朗公正な姿で行われることが肝要。反対のための反対とか、相手に打ち勝ちたいというだけの対抗意識から、あえて明朗でない方法をとったり、権力や資本の力をもって臨むような競争に対しては、メーカーたると卸店、一般販売店たるとを問わず、広く業界安定のためにも断じて退けなければなりません。

社会が求める声を聞かず、自己の販路を広げることのみはかっては、押し売りという好ましからざる姿になり、ひいては卸、販売店相互のあいだにも安易な考えと乱売を助長させることになる。このことは、販売店、卸、メーカー、ひいては消費者、社会、国全体にも損害を及ぼすことになると考えられます。弱体な乱売に明け暮れている不安定な業界を相手にする消費者、そしてその業界を含んでいる社会は混乱し、健全な発展が妨げられる。

道理をはずれた商売をしては、支払いや集金にも当然影響し、一軒の乱れは将棋倒しに全般へ波及して、みずからを弱体に陥れ、業界を混乱に導く結果ともなる。

われわれは、いかなる困難に直面しても、常に業界の公正な競争を助け、適正な商売を通じて、消費者ならびに国家社会の繁栄に寄与するという、大いなる責務を忘れてならないと思うのです。

★今日の気づき★

競争することは、まわりに勝つということが重要だと思っていました。

『お互いが切磋琢磨し、みずからの活動を高めていく上からも、また、業界なり社会の伸展を助成するためにも、非常に大切なこと。』ということを軸にして競争していかなければと今日は学ばせていただきました。また『社会が求める声を聞かず、自己の販路を広げることのみはかっては、押し売りという好ましからざる姿に』というところからも自分だけのために行動していてはいけないということも同時に気づかせていただきました。

『消費者ならびに国家社会の繁栄に寄与』という目的のもと行動を続けていこうと今日も多くの気づきをいただきました。

さぁ〜今日の利他の心ではたらきますか!!感謝感謝 拝 

-商売心得帖 松下幸之助より-

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?