素直な心になること 2
素直な心とは、言いかえれば、とらわれない心である。自分の利害とか感情、知識や先入観などにとらわれずに、物事をありのままに見ようとする心である。人間は心にとらわれがあると、物事をありのままに見ることができない。たとえて言えば、色がついたり、ゆがんだレンズを通して、何かを見るようなものである。かりに、赤い色のレンズを見れば、白い紙でも目には赤くうつる。ゆがんだレンズを通せば、まっすぐな棒でも曲がって見えるだろう。そういうことでは、物事の実相、真実の姿を正くとらえることができない。