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ロワイヨモンにて

現在(2020年9月4日)私はフランスのロワイヨモン(Royaumont)というところの元修道院に滞在しています。現在この場所は新しい音楽の作曲や演奏家のための講習会、その他アーティストの滞在施設として機能しています。

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私はこの地で今開かれている講習会「新しい声」にゲストアーティストとして招聘されている演奏家のお手伝いで滞在しています。お手伝いの関係で講習会の内容はほとんど観覧する時間がありませんが、講習会の終了演奏会のリハーサルを少しだけ見学することが出来ました。

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ドイツのケルンでお世話になったアンサンブル・ムジークファブリーク(Ensemble Musikfabrik)が今年は招聘されています。私はこの10月に日本に帰国予定で、帰国前にお世話になった方々に会ったりしたいと思っていましたが、コロナウイルスの影響でほとんど叶いませんでした。ありがたいことに今回お手伝いでロワイヨモンに来ることとなり、ムジークファブリークの皆さんと食卓を囲んだりする機会に恵まれ、楽しい時間を過ごしています。

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日本からも、お能の謡の青木涼子さんが招聘されており、ムジークファブリークとのコラボレーションによる作品がいくつか初演される予定です。若い作曲家が工夫を凝らして野心的な音楽を創作しようとする挑戦にはインスピレーションをもらいます。実現が難しいアイデア等もあり、演奏家と相談しながら演奏会に向けて作品像を固めていっている様子を、講習会に通っていた昔を思い出しながら見学していました。他の作曲家のリハーサルを見ることも、とても勉強になります。アンサンブル・ムジークファブリークはケルン音楽大学で作曲を勉強している学生のためにリハーサルを公開してくださることが多く、本当に大きな学びの機会をいただき、鍛えられた想い出です。

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ロワイヨモンは修道院であったため、建物や周囲の環境がとても美しいです。また、食事が大変豪華で美味しいことでも有名です。フランス料理なので少々お値段がするのですが、近くに他に食事が出来る施設もないため、ここで食べることになります。私は7日間の滞在ですが、ありがたいことにお手伝いの関係で自分でお支払いをせずに済んでいます。美味しいお食事に日々癒されています。

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また、施設にはショップがあり、本やCD、お土産品を買うことが出来ます。現代の新しい音楽のCDは販路が限られているものも多く、他の国で買い求めることが難しかったりします。そんなわけで、普段訪れることのない国に行くと、CDショップを見て回ることが好きなのですが、ロワイヨモンのショップでも興味深いCDを見つけました。ステキな花の写真集も!

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講習会はあと二日間、若い作曲家たちが渾身の作品を発表します。残念ながらお手伝いの内容の関係で演奏会を聴くことが出来ませんが、素晴らしい作曲家がこの場所から誕生することと思っています。

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