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【J-LODlive】演劇、音楽など法人主催者向けの公演費用補助金(1/2補助率)をわかりやすく解説!します〜


こんにちは、行政書士のたかぎやすこ(@yasutabi)です。

は、おま誰?って感じだと思うのですが、国や自治体などに提出する書類作成などの国家資格を持つ「行政書士」という職業をやっている者です。

以前にはこういったnoteを出していました。これですこれ、よいしょっと。


最近は補助金業務を主に行っている個人事業主の行政書士でして上述の通り書類作成の国家資格者、東京都大田区蒲田生まれ・生粋の蒲田育ちという、ガラの悪い空気にとても馴染みがある人間です。

このnoteはイベント公演を主催している法人の方向けに書こうと思い、いまファミレスでひとり一生懸命カタカタやっています。ちな夢庵です。


わたしがこのnoteを書く理由 (※ここはバッサリ読み飛ばしても大丈夫です)


今回は音楽や演劇の「法人主催者向け」の補助金をこの note でなるべくわかりやすくお伝えしようと思っております。ちなみにわたし、このJ-LODlive補助金は既に採択の実績があります(えっへん)。

正直このnoteだけで本補助金の細かな部分まで全てを伝えるのは難しいです。なのでわたしの独断でそれなりに割愛しています。それでもこれを読んでざっくりどんな感じの補助金なのか、自分は該当しそうか、そこを考えるとっかかりになれば & そしてこれからの公演経費に係る費用について何かしらの選択肢が増えればいいな、という思いでこの note を書こうと思いました。

わたしは現在、補助金業務をメインに行っている個人事務所の代表行政書士です。本来であればきちんと報酬をいただいた上でお客様へ知識とサポートを提供している側の人間です。ただ今回このnoteはずっと無料で公開しようと考えました。

わたしは行政書士に就くずっとずっと以前からエンタメ業界をただただ楽しんでいた単なるエンタメファンです。いつも観る側・楽しむ側であった自分に、今回の緊急事態の中で何かできる事はないかなと思い、自分が知っている知識を共有しようと思いました。ほんとそんだけです。。。。うーーん、なんか自分の思いを伝えるのってむずいですね。ま、そんな感じです!

さて、自分語りおわり。
本題へまいりましょう〜〜〜〜〜。


おっとその前に。個人の方はこの補助金は使えないです。これは法人向けの補助金になります。でももし周囲に対象となるような方がいらっしゃったら「公演の経費に使える補助金があるみたいですよ〜」と伝えてあげてくださいー。


※ J-LODlive「申請〜審査〜採択」および「事業完了〜事業報告〜補助金支払」までの概算スケジュールについて


先に書いちゃいますけど

J-LODについては前から知ってるけど実際には使ったことがない or どうせ補助金って入金まですげえ時間かかるんでしょ?、という方はこちらの情報をどうぞ。

「申請〜審査〜採択」スケジュールについて

原則として隔週金曜日に応募を締め切り、2週間後の金曜日までに採否を連絡してくれます。めっちゃスピーディー!

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(J-LODlive公募要領ver8. 47より)


「事業完了〜事業報告(確定検査)〜補助金支払」スケジュールについて

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(J-LODlive公募要領ver8. 27より)


この案内にあるように、J-LODlive補助金のすごいところは「経理処理」の段階まで進むと最短10日、最長20日で補助金が支払われるところにあります。

もちろんその前には形式確認があるけれど、そこは審査がスムーズにいくようわかりやすい&見やすい資料の作成をするなどの工夫が申請者側にも必要っっっ!!(これはかなりまじだしめっちゃ重要)。

自分にも相手方にもわかりやすい書類を作って出せば、申請側も審査側も、みんなが幸せになるのです。真理。


J-LODlive補助金の概要について

今回お話をする J-LODlive補助金 はざっくり簡単に言うと、

「2020年2月1日以降〜 2021年1月31日までの公演で」
「コロナの影響により」
「公演を延期・中止した」
「法人の主催者」が
「本補助金を申請して採択される」と
「次の公演時にかかる経費のうち1/2の額の補助金(1件あたり上限5,000万円)がもらえる」
「補助金」


というものです。

J-LODlive コンテンツグローバル創出促進事業費補助金
https://j-lodlive


もうちょい詳しく説明するとこんな↓感じです。以下のコンテンツの対象分野の事業者がJ-LODliveの補助金対象者、ってことです。

名称未設定のノート (4)-3 3


待って待って、J-LODliveってなに???

でーすーよーねー。あとはJ-LODってなんか聞いたことがある・・・という方もいると思います。

J-LODlive補助金は「特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)」(https://www.vipo.or.jp/)というNPO法人が運営・管理している補助金です。

VIPOの中で「日本のコンテンツを海外発信する」ための支援補助金がJ-LOD、そして今回コロナ感染症の影響で延期・中止となった公演の法人主催者に対して次回公演の経費の一部を支援をする補助金がJ-LODliveとなります。


どんな公演でも延期・中止になっていればいいの?


答え:んーーっ NO!!!!!!! 残念ながら一定の条件がありますなんですよ。

まずはこれです。以下の条件を満たす公演が延期・中止となった場合は、J-LODlive補助金の申請条件にあてはまることになります。

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※1 新型コロナウイルス感染症のまん延の影響により 2020 年 2 月 1 日から 2021 年 1 月 31 日までに予定していた国内外の日本発のコンテンツの公演を延期・中止した主催者に限ります

※2 日本発のコンテンツとは、以下の (1) または (2) に該当するものをいいます
 (1) 日本国民(特別永住者を含む。以下同じ。)が著作権の全部または一部を有しているコンテンツ(例えば、音楽コンサートの場合には、セットリストの楽曲を作詞・作曲それぞれでカウントし、過半数を日本国民が行っている)
 (2) 日本国民がその実演に主体的に関与しているコンテンツ(例えば、主役、演出家または舞台監督が日本国民の場合や出演者の過半数が日本国民)

ただし、伝統芸能、芸能分野のコンテンツにおいては、上記の制限はありません。また、形式的に上記の例示に該当する場合においても、ただちに「日本発のコンテンツ」に該当すると判断されるわけではなく、公演の広報内容等諸般の事情を考慮し、審査委員会において「日本発のコンテンツ」該当性が判断されます。公演の広報内容等諸般の事情を考慮し、審査委員会において「日本発のコンテンツ」該当性が判断されます。

※3 申請者は以下が該当します。
  ⑴日本の法令に基づき 設立された法人 ※非営利法人を含む
  ⑵地方自治法で定められた地方公共団体

※4  主催者とは、チケット券面上の主催者ではなく、主要な費用を負担し当該公演のリスクを負っている法人をいいます。
なお、共同出資(製作委員会を含む)の場合には、本補助金の申請者となる主催者について、出資者全員の合意が必要です。


そして海外向けの日本発コンテンツ事業を行うことが申請の条件です。

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日本発のコンテンツの海外展開の促進というこの補助金事業の目的に沿った、国内で今後、日本発のコンテンツの公演を実施し(①)、その収録映像を活用して制作したプロモーション動画を海外に発信する(②)事業

※交付決定日以降に実施する事業が対象です。
※法令または公序良俗に反する事業は対象になりません。
※公演実施時点における新型コロナウイルス感染症に関する政府、都道府県等の方針・要請等および業種ごとの感染拡大予防ガイドライン等に反しない事業に限ります。

(J-LODlive公募要領ver8. 07・08より)

ふえええん、どれもこれも文字だらけで一気に読む気が失くなるよう。。。そんなあなたに向けて、またもやざっくりまとめてみました。こんな感じです。

名称未設定のノート (4)-4


ちなみに実際にはもうちょい細かい条件等がありますので、そこはしっかり最新の公募要領を読んで確認してから申請してくださいまし。

J-LODlive 本補助金について
https://j-lodlive.jp/about/


で、具体的にいくらもらえるの?


答え:採択されると認められた経費のうち1/2のお金が戻ってきます。ざくっと言うと半分の経費で公演が出来るってことです。

上限は1件あたり5000万円まで。うおお、デカイ!

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(J-LODlive公募要領ver8. 14より)
https://www.vipo.or.jp/u/J-LODlive_youkou.pdf?201214b


どんな経費でもすべて認められるの?


答え:こちらも答えは NO〜〜〜〜〜!!!!!!!

決まった種類の経費のみが補助対象となります。それ以外は申請しても補助対象から外されます。ただし補助対象外の経費を入れていたことをもって即座に不採択とはならない模様。

というわけで補助対象となる経費はこちら↓ これはもうそのまんまだから特にまとめないです。ほんとこのまんま、です。

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(J-LODlive公募要領ver8. 17〜19より)


これらに関する経費が補助の対象となります。見るとわかるけど結構幅広く補助を受けられますよー。ちなみに税理士、公認会計士、行政書士などへの書面作成や確認費なども補助の対象となります。


補助金を申請できる回数(申請可能件数)について


ここではJ-LODliveに対して補助金を申請できる、申請可能件数についてご説明しますです。まず公募要領にはどう書いてあるかというと・・・

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(J-LODlive公募要領ver8. 15より)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、2020 年 2 月 1 日から 2021 年 1 月 31 日までに予定していた国内外の公演を延期・中止した公演 1 件に対して、1 件の申請が可能となります。


と、あります。ふむふむ。え、じゃあ10日間公演とかマチソワとか、そういうのはどうなるの?とかそういう質問が出てきますよね。ご安心ください、公式サイトのFAQにしっかり答えが載ってますよー。

Q. 同じ演目の公演を1日昼、夜2公演(2ステージ)、3日間で合計6公演(6ステージ)を予定しています。この場合は何回申請すればよいのでしょうか。


A. 1公演(ステージ)、1申請していただく事になっておりますので、合計6回申請していただく ことになります。(公募要項15P)
ただし、中止・延期した公演(ステージ)数に応じて申請可能であるため、上記の場合は中止・延期した公演数が6つある必要があります


つまり・・・
・2020 年 2 月 1 日から 2021 年 1 月 31 日までに予定していた国内外の公演を延期・中止した公演 1 件に対して、1 件の申請が可能で、

補助金申請を6ステ分したいなら6回の申請が必要で、

そのためには延期・中止した公演の数が6つある必要がある、ということです(そのまんま)。


ちなみにコロナの影響で7公演中止したけどこれから行う公演は10公演なんだけど・・・という場合は10公演のうち7公演分のみ補助金申請をする、そんな方法も使えますからね〜〜〜。

(※公式FAQ:Q(3)同じ会場で同じ演目を10公演(ステージ)行いますが、中止延期した公演が7公演しかありません。どのように申請したらよいのでしょうか。より)https://j-lodlive.jp/faq/


延期・中止した公演とこれから行う公演の会場キャパ、補助金申請をするなら同じじゃなきゃだめ?


会場のキャパについては3000人が目安ですー。

延期・中止した公演が3000人未満なら、補助金申請をする会場は3000人未満までの場所じゃなきゃNG。反対に延期・中止した公演が3000人以上なら補助金申請をする会場は3000人未満でも3000人以上でもどちらでもOK(選べる)っつーことです。

おけですか?


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(J-LODlive公募要領ver8. 15より)


「収録映像を活用して制作したプロモーション動画を海外に発信」とは???


この補助金は以下の事業を行う主催者が使える補助金です。

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日本発のコンテンツの海外展開の促進というこの補助金事業の目的に沿った、国内で今後、日本発のコンテンツの公演を実施し、その収録映像を活用して制作したプロモーション動画を海外に発信する事業

※交付決定日以降に実施する事業が対象です。
※法令または公序良俗に反する事業は対象になりません。
※公演実施時点における新型コロナウイルス感染症に関する政府、都道府県等の方針・要請等および業種ごとの感染拡大予防ガイドライン等に反しない事業に限ります。


これをちゃちゃっとまとめると


・5分以上の動画を作って英語字幕をつけてYouTubeで配信!(他のプラットフォームでもいいよ)
・出演者のほとんどは日本人にしてね!(日本発コンテンツだから)
・日本語字幕は無くてもいいくらいだよ、なぜなら海外向けのコンテンツだから!(机をドン)


です。

文章を読むと「うおおお」となりますが、実際はこのくらいのレベルをクリアしていれば基本大丈夫です。ね、少しは心のハードルが下がりましたか??(だといいな)

他にも公式ロゴの挿入とか他にも細かな要件はいくつかありますが、基本的には上くらいのレベル感、って感じで考えてもらえれば。


この補助金事業の実施期間について


2022年3月31日までです(延長されました)。

ただし期限前であっても補助金の予算がなくなり次第終了するとの事。なお2021年1月19日時点の予算消化率は69.3%です。申請いそげ〜〜〜〜。

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この補助金の目的

この補助金の目的を公募要領から抜粋して載せておきますね(目的はとっても大切)。

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音楽、演劇等の国内における公演及び当該公演を収録した動画の全部又は一部の海外向けのデジタル配信の実施によって日本発のコンテンツのプロモーションを行う事業者に対して、補助金を交付することにより、日本発のコンテンツ等の海外展開を促進し、「日本ブーム創出」を通じた「関連産業の海外展開の拡大」及び「訪日外国人等の促進」につなげることを目的としています。(一部抜粋)

(J-LODlive公募要領ver8. 02より)

です!


さいごに

最後になりましたが怪しい者ではございませんよ、という事で、いちお顔出ししておきます。

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(2021年1月著者近影)
2月が誕生日です。童顔ですがべつに若くはないです。なんかください。



エンタメ、だいすき!





■ J-LODliveコンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金
https://j-lodlive.jp/

■ J-LODlive補助金 公募要領 ver8最新版(2021年1月26日現在)
https://www.vipo.or.jp/u/J-LODlive_youkou.pdf?201214b

■ J-LODlive よくあるご質問
https://j-lodlive.jp/faq/

「困ったときはお互い様」の精神で