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久しぶりのライブ、久しぶりのblue note

コロナが流行してから全く行かなくなった音楽ライブ。そんな中、UA x 菊地成孔のユニットが7年ぶりにライブをするということで、これは行かなければと思い、blue note公式サイトから予約。

しかし緊急事態宣言あり、延期後、ついにキャンセルに。

再度の開催案内が届き、当然、予約開始当日にすぐ予約。その後も緊急事態宣言が延長され開催されるかどうかずっとやきもきしてましたが、9/12(日)、無事にライブを見てくる事が出来ました。

座席も半数になり、アルコールが提供できず、トークも控え目でアンコールも1曲だけで終わるタイトなスケジュール。ステージ上にも巨大なアクリル板があるなど色々といままで通りとは行きませんでしたが、それでも泣けるほど良いライブでした。

無題

これは目が悪い人あるあるなのですが、目に少し涙が溜まると、水のレンズ効果でちょっと目が良くなる。その状態が1曲目から最後までずっと続き、ただでさえ近いステージがいつよりくっきり見えていました。

UAさんが歌い、菊池さんがサックスを吹く、そのたった一曲目で、
嗚呼、自分は長いこと飢えていたんだな、と気づきました。
欠けていたものが埋まるような気持ち。
正しく、" cure jazz"でした。

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すぐそこに居るUAさんは、照明演出もあって神々しい美しさ。
自分の席はドラムの近くだったので、そこから聞こえる弾丸のような音に、心臓を打ち抜かれました。
菊池さんが今日のために新曲を用意していて、とても幸せな心地でした。

こんな、1年半前まで当たり前にあったごく普通の感想が、いまはとても特別。もちろんUAさんや菊池さんはかなり特別な音楽家ですが、音楽から感動を貰って生きていくこと自体はずっと普遍的なことのはずでした。

このコロナ禍をイベントをする側の立場として振り返ると、いまこの時代で何かイベントを企画したとして楽しんでいただけるのか不安で、ほとんど動けていませんでした。

でも、自分がお客としてライブに行ってみて、良く分かった。
イベントで得られるそれが欠乏して死にかかっている人が、居る。
欠けてしまった当たり前を取り戻すことが、クリエイティブなんだ。

こんな面倒な時期にライブをしていただいて、ありがとうございました。

アンコールのデュエット曲「This city is too jazzy to be in love」(これは2枚のアルバムどちらにも入っている)で菊池さんが「君が代」を入れて歌い、UAさんが「オリンピックを思い出させるじゃない」と返して時事ネタの流れになったときに「今日ここに覚悟を決めて来てくれた人は、音楽は不要不急じゃないって知っている」と歌って。

色んな想いが交差するなかで、音楽を届けて貰えた、あっという間の素敵な夜でした。

すっかり灯りの消えた骨董通りを歩きながら、東京がまたtoo jazzy to be in loveになるといいなと、マスクの奥で鼻歌を歌いつつ帰宅。

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明日9.14、オンラインライブもありますよ。

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