小説書け、バカ

あなたはどうして、今小説を書いていないの? 本当は書きたいの? それとも、熱が冷めてしまったの? ちょっと見苦しいよ。

大して書いてもいないのに、さも『小説書いてます』って態度。そういうのはね、書きたくてしょうがなくて、実際に書き続けている人が言うセリフだよ。

あなたは小説を書いてる人っぽい雰囲気を纏いたいだけ。きっと本物に出会ったことがないから、自分が最高の基準なんだろうね。どっかのカエルさんみたいだね。

あなたはきっと枯渇している。あるいは恐れているんだ。文字が続かないことに直面すると、自分がいかにも愚かに感じて。でも甘えないで。創作する人は、みんな苦しいの。

確かにあなたは変わった。言葉も、態度も、思考様式も。それは小説を書く事によって得られた身体的な変化。それはほぼ、間違いないと思う。本を読んでるだけじゃ、こうはならなかった。

そしてあなたは思った。書くことで得られるこれらの変化を、より簡単に得ようと。木はね、無尽蔵に樹液を出すワケないんだよ。また探そうよ、新しい木を、一緒に。

見つからないかもしれない? ほら、シケたこと言わずにさ、簡単だよ。ただ歩いて、見回すだけ。

そう、ただ歩いて、見回すだけ。

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