厚労省のコロナ国会対応やばい・・・。


本日、4月3日の衆議院厚生労働委員会の藤田文武議員の質問の中で、厚労省の国会対応のやばさが明らかになりました。

お時間のある方は、こちらの質疑の動画(藤田議員のYouTubeチャンネル)をご視聴ください。

藤田文武議員のYouTubeチャンネル


明らかになった状況は以下のとおりです。(⇒は千正のコメント)


1.コロナ関係の国会質問の量が異常。

2月、3月の厚労省が担当した国会質問について、1日平均の委員会数、のべ質疑者数

  2月 1.9委員会 質議者 9.6人(1日平均)
  3月 4.9委員会 質議者17.4人(1日平均)
  

最も多い日の質疑者数・のべ答弁者数・質問数は?
  2月25日 衆議院予算委分科会
    質疑者51人  答弁者 99名 質問数342問
  3月18日  参議委予算案委嘱審査(各委員会) 
    質疑者53人  答弁者120名 質問数280問


⇒ 長年、官僚として国会対応をやってきた僕から見ても異常な量です。1つの省庁が対応できるレベルではありません。


異常な量の国会対応のために、
厚労省のコロナ対策推進本部には、毎日20-30名の応援職員を集めて対応している。前例のない業務量だと厚労省が公式に認めました。

⇒20-30人、対策の実務に専念させるべきです。


2.そもそも厚労省は国会対応が多い

 2019年6月自民党行革推進本部の調査によると、厚労省は国会答弁数、委員会質問時間、質問主意書数(文書の質問)、いずれも霞が関で一番多い。(労働時間も一番多い)


コロナの質問対応で夜まで作業している。
質問通告をもらってから、担当決め⇒答弁作成。
通行が遅いと作業が遅くなる。
通告も概要のみだと時間がかかる。(「コロナウイルス対策について」という1行だけの通告だと何を聞かれるかわからないのでたくさん想定問答を作る必要があります)

朝から夜まで国会対応をして、1日の振り返りや打合せが22時、23時から始まる。これが、2か月以上続いている。みんな疲れている。

⇒ 質問通告はぜひ早めに。そもそも委員会の開催決定を早く。


3.各政党のコロナ関係の会議が乱立・頻発

【同じ会議が連日いくつも】

各政党の部会、コロナ対策会議、野党合同ヒア数が多い。
1つの会議が週3回くらい開催。
厚労省側からすると、毎日数か所の会議に出席して説明。
毎回、最新のデータを出すため新たな準備を準備する負担。

⇒バラバラの会議をやめて一つにまとめるべき。

【いまだにほとんど紙の資料配布を指示されている】

各党の会議では、ほぼ紙の資料を持ち込み。
膨大な量の資料をコピー、資料セット、紙で運ぶ。
各党が紙での資料配布を指示しているとのこと。

⇒ペーパーレス化すべき。


4.そもそも国会審議やりすぎ
多くの地方議会では緊急事態シフトにしている。

委員会の日程を半分にするなどすべての会派の合意をとって進めている。答弁者は答弁する役人は終わったら役所に戻って仕事をすることが許されている(国の国会は原則途中退席禁止)。 
 

5.質問主意書(文書の質問)
 国会法という法律があり、国会議員が政府に文書の質問を出せるが、7日以内で閣議決定。質問が届いたら、担当の官僚は徹夜確定。
 同じような内容の質問主意書がある。交通整理が必要。


藤田議員は、質疑の最後にこう話しました。

『別に官僚に楽をさせようというわけではない。税金で雇っている官僚のパフォーマンスを上げさせるように効率的に仕事をするのは民間では当たり前だ。国会議員一人ひとりができることをやらないといけない。各政党でも議論する必要がある。』

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