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若手エンジニア成長支援No1企業を目指して

※このnoteは「ノンプロ研 Advent Calendar 2021」の12/7分としてお送りします。

エンジニア育成が企業成長の律速になる

最近こんな動画を目にしました。親しみやすいタッチにもかかわらず内容は非常に本質的で的を得た動画だと感心しました。

こちら独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が最近リリースした、DXに関する情報発信メディア「DX SQUARE」のコンテンツの1つです。(結構各コンテンツの中身も濃くてIPAさんの力の入れ具合が伝わります。)

デジタルがビジネスのど真ん中に来てもう数年。「DX」が「デラックス」と呼ばれなくなり、その言葉が広く世の中に浸透しました。中には世間の「猫も杓子もDX」なのを揶揄して、「DX祭り」と呼ぶ人もいました。

こうした圧倒的なIT人材需要の拡大を前に、いつしか我々のようなクライアントのIT化を支援する企業の成長律速が、優秀なエンジニアの確保とそのパフォーマンスを最大化する環境整備になりました。セールスマーケティングでも標準化や品質管理でもナレッジマネジメントでもありません。優秀なエンジニアの存在自体がマーケティングメッセージかつ媒体となり、組織の生産性を上げるエンジンになるからです。

少なくともITに関わる領域では大企業と個人との間の情報格差がなくなり、最新技術情報の取得も発信も個人に依存する時代となりました。個人の力がネットやデジタルの力を借りることで、組織を凌駕する力を持ち始めたことが大きな要因だと思っています。

こうした時代背景の中で、弊社は優秀なポテンシャル人材を集め育成することに経営資源を集約させていく方策に着手しました。下記は今年の8月末の自社セミナーの資料ですが、弊社の社員育成制度についてお話しました。まだまだ発展途上なのですが、社員の背中を押すために行っている施策について触れています。

またこの9月からエンジニア育成の専門部隊を組織化し、特に若手エンジニアの育成システム整備を鋭意進めています。先日のボードMTGでは、エンジニア育成方針として以下を改めて確認しました。

この方針に基づき、改めて育成カリキュラムのブラッシュアップを始めています。

エンジニア育成カリキュラムの設計に向けて

世間では多くのテック企業で、新人研修のコンテンツを公開する文化が定着してきました。

エンジニア採用におけるPR効果も狙ってかとは思いますが、結果的に経験あるエンジニアの方々のナレッジが広く無料で公開されるようになりました。IT教育系Youtuberの方々もたくさんいらっしゃいますし、多くの学びの素材が溢れる時代になりました。

一方で、その素材が増えた分だけ比例して学ぶ人が増えているかというと、実感値としてはまだ伸びしろがあるかと思っています。企業経営として人材育成に取り組む以上、一定期間内で費用対効果を最大化するという制約条件の中で取り組むことは大前提です。人の成長という不確実性に向き合いながら、より再現性の高い「学び方」「学ばせ方」を「エンジニアリングする」ことが重要だと考えています。

そうして中で、「コミュニティ」を活用して、みんなで学びの生産性を高めていくアプローチに注目しました。企業の人材育成にこの「コミュニティ」の方法論を活かせないかと考えました。

そんな折に見つけたのが、ノンプロ研のプログラミング講座でした。

全7回のオンラインプログラミング研修なのですが、「ノンプロ研」というコミュニティに参加することが前提となっています。これも面白いなと思いました。(仕組みとしてもビジネスモデルとしても)

主宰の高橋さんのブログは、過去自分がGASを書く際に参考にさせていただいたこともあり、良く拝見していました。その時からノンプロ研は少し気になってはいたのですが、改めて技術者教育というテーマに直面した際に、このノンプログラマーの方がプログラミングを学ぶというコミュニティの仕組みがふと脳裏によぎりました。一度思いついたらとにかく一度自分で試してみないと気が済まない性分もあり、今回「ノンプロ研」に加入するとともに、「初心者プログラミング講座」「Pythonコース」に参加させてもらいました。(実際プログラミングは新人の頃以来で、初心に帰るべく受講させてもらいました。)

ノンプロ研のすごいところ

この記事執筆時点で4回の受講を重ねたのですが、その運営システムに触れ、非常に多くの気付きや学びを頂いています。数年来のコミュニティ運営の試行錯誤の中で培われたノウハウだと思いますので、そう簡単に外部に明かせるかはわかりませんが、いくつか自分がリスペクトしている点を挙げてみます。

  • コミュニティSlackの緻密なチャンネル設計、リアクション活用、高い活性度

  • 圧倒的な学習リソース(コンテンツや動画、Tips等)

  • 講師1名につき2名の補佐が付く余裕ある講義運営体制(講師が講義に集中できる体制)

  • もちろん講義日に参加できなくてもアーカイブ動画閲覧可能

  • 宿題へのきめ細やかなサポート

  • 学んだ人が教える側に回る仕組み(過去の受講者が講師やTAを担当)

  • 基本ポリシーに則った各会の講義設計

  • 懇親会の多さ笑(まだ一度も参加できていない)

まだ私もノンプロ研ではまったくの駆け出し者なので、その全容は把握できておりませんが、コミュニティという形態を使って組織全体の学びの生産性を高めていくというアプローチについて、様々な知見を得られることを確信しました。

まずは自身の講座の無事完走を果たしながら、より多くのことを学ばせてもらい、自社の仕組み作りに活かしていけたらと考えています。ノンプロ研の皆様、引き続きよろしくお願いします。

難しいからこそ敢えて挑戦したい

多くの優秀なエンジニアの方の話を聴くにつけて、組織的にエンジニアの育成を担保することは非常に難しいことは痛感しています。案件&上司ガチャ問題、ベースポテンシャルの重要性、結局は実際の経験の中でしか実践的なスキルは身につかないのでは?、せっかく育成しても転職されたらどうするの?など、一筋縄でいかないことは間違いありません。

ただ何か突破出来る仕組みが手に入れば、それは永続的な競争優位に繋がることは間違いありません。多くの方の知恵を借りながら、いつしか「若手エンジニアの成長支援でNo1の会社」と呼ばれる日を夢見て、模索と努力を続けたいと思います。


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