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Jazz練習帳 - 『Songoro Cosongo』のcoroを使ってT-D (S)-D-Tを感覚で掴む

Hector Lavoeが歌ったことで有名なキューバのソン、『Songoro Cosongo』のコロと掛け合いながら即興する。T-D (S)-D-Tの形を使って

目的

  • トニックからドミナントへ、そしてドミナントからトニックへ、という動きを感覚で掴めるようになる。

  • ついでにクラーベに慣れる。

人数、楽器

ここでは管楽器奏者3人という設定で例示するが、いろいろな人数、楽器でできるだろう。

まずは手を叩きながら歌う

キューバのソン、『Songoro Cosongo』のコロのパートを手を叩きながら歌う練習をする。よく似た歌はたくさんある、例えば最近亡くなったHarry Belafonteが歌った『Jamaica Farewell』、あるいは『ジャパニーズ・ルンバ』なんてものもある。皆で簡単に歌え、I-V-V-Iの和声構造を持つものなら何でもいいとも言える。

歌詞は「ソンゴロ・コソンゴ・デ・マメイ/ソンゴロ・ラ・ネグラ・バイラ・ビエン(マメイのソンゴロ・コソンゴ/美人でダンスがうまいソンゴロ)」と言っている。

手拍子は「2-3 クラーベ」のリズムパターンで。この歌だとこれがしっくりくる。慣れない人は少し練習が要るだろう。

歌はオクターブ上下に移動してもかまわないし、上下逆転してもかまわない。

2人が歌い、1人が楽器でソロを演奏する

ソリストは自分の演奏したいキーを決め、その主音を鳴らす。他の2人がそれを聴いて歌を始める。ソリストはそれ聴きながら即興する。一定時間演奏したらソリストを交代する。

上の譜面では、歌は4小節の休みを取ってソリストのためにスペースを空けているが、最初はこのスペースはなしで、歌をすぐ繰り返しても良い。ソリストの耳を助けるためである。

ソリストは前もって自分の演奏したいキーのトニック(ドミソラなど)、ドミナント(ソシレファラなど)、サブドミナント(レファラドなど)の構成音を予備練習してもよい。またクロマチックな動きを含んだより複雑なフレーズを思いついたら、それを予備練習するのもよいだろう。

けれど最初は、ソリストは歌う人たちが歌いやすいように―音程が取りやすいか?リズムが取りやすいか?―気を付けるのがよい。たとえば歌のパートをなぞってもいいし、ルート音を使って響きを支える、あるいは歌の邪魔をしないように、歌のフレーズの合間に演奏するなど。歌が自信をもって歌えるようになれば、ソリストもより大胆になれる。互いに向上しようという姿勢があるとよい。

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