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希望なき極寒の地/軋む心

Tr2-18 希望なき極寒の地 昼/夜

ウィンターランドの楽曲解説でも書いたように、2の雪の地方は雪や寒さが与える過酷さを表現する事をテーマにしています。

エレキピアノによる一定のリズムを刻む伴奏は、淡々とした雰囲気で寂しさを表現し、加えられたメロディもどこか救いようのない雰囲気を演出しています。

ただそれだけだと、音楽としては少しつまらない印象を与えるため、中間部分では少し感情的な部分が加わり、オズバルドの持つ宿命やその背景を感じさせるような演出が取り入れられています。


Tr2-20 軋む心

この曲は汎用イベント楽曲の中でも、誰かの死や悲痛な出来事など、強い悲しみをたたえたシーンで使われる楽曲です。

感情的に盛り上がるよりも、あまりの悲痛さに心が折れ、気持ちとしては意気消沈している雰囲気をイメージしています。
その為、ストリングスやフルオーケストラなどで盛り上げるのではなく、ピアノで淡々とその悲しみを表現する方が適していると思い、ストリングスは途中その味付け程度に留めています。

アレンジの持つ音楽的訴求力はかなり大きく、例えば同じメロディでもこの曲をストリングスなどを主体とした編成に変えることで、こういった淡々とした表情ではなく、悲痛で劇的な雰囲気を演出できます。

特にこういった細やかな心情を描く必要があるシーンでは、メロディやコードだけでなく、アレンジの部分で何を表現したいのかを的確に捉えることが、曲作りにおいて重要だと考えています。


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