分かつ大海/ケモノ達の古里
Tr2-7 分かつ大海 昼/夜
オクトパストラベラー2では、西と東の大陸を隔てる形で海が追加され、そこを船で自由に行き来出来るという新要素が加わりました。
RPGにとって船(もちろん飛空挺とかも最高ですよね!)、や所謂乗り物という要素は冒険感を盛り上げるのにとても重要な要素なので、もちろんここにも曲つけたいよね、という流れになりました。
新しい未開の地に旅立つワクワク感や、海のキラキラと輝く美しい様子を音楽で表現出来るよう色々頑張りました。
そこで活躍するのが金管楽器のサウンドだと思います、オクトパストラベラー楽曲は全体的にストリングスが主体の曲が多いので、こういったサウンドの曲は珍しいと思いますが、トランペットのメロディは高らか且つ鮮やかに、続くホルンも大海原を堂々と進む船を連想させるようなイメージです。
冒頭のメロディーも「ドファソシ♭ラソラー」という、とにかく上に上に向かっていくような跳躍を入れて、前へ前への推進力を感じるようなものを意識しています。
その後のヴァイオリンソロでの主題の反復は「航海は順調、でも時々潮風が目に染みるぜ…」という雰囲気です(謎)
1:02秒からの展開は、今まで繰り返してきた主題のメロディを、FのキーからDのキーに転調して更に発展させる事で、ダメ押しの高揚感!を演出しています。(もっと音楽的な事を言えば、D/F♯のコードにいっているのがキモです。)
この曲は夜のバージョンでも、トランペットがメインメロディを奏でていますが、こちらは昼のきらびやかな演奏とは異なり、柔らかく語りかけるような音色で吹いてもらっています。同じ楽器でも、昼と夜で異なる表情を味わっていただけるのも今作の醍醐味かなと思っています。
Tr2-9 ケモノ達の古里
お気楽のほほんとした獣人達の住む里、野性味とそれらの優しい雰囲気を表現出来るよう目指しました。
特徴的なのは、曲全体で賑やかにビートを刻むパーカッションで、メインのビートを担当しているのはカホンという楽器です。
他にもオーシュットのテーマに入っていたカリンバというアフリカの楽器や、ウッドベースで更に楽曲をドライブさせているのもポイントの一つだと思います。
全体としてワイルドな雰囲気の楽曲ですが、カホンやウッドベースなど民族楽器では無いものでサウンドを構成しているのもある意味ゲーム音楽らしさかなと思います。
また、この曲の流れるケノモの村の、夜のヴィジュアルがとても気に入っていて、ホタルが飛んだりなど幻想的な雰囲気を醸し出しています。
夜バージョンはそんなヴィジュアルに触発されて、エレクトリックピアノのサウンドを主体とした幻想的な雰囲気に仕上げています。
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