見出し画像

呑気な日常/潮騒の鳴く街

Tr2-10 呑気な日常

さてさて、まったりやっております楽曲解説ですが、今日からはイベント曲も登場ですね。引き続きお付き合いよろしくお願いします。

この「呑気な日常」という曲は、オクトパストラベラー1における「平穏な日常」に相当する曲です。
まさにどちらも当たり障りのない曲名!という感じですが、汎用的日常曲として使えるように作った曲で、基本的にはどんな日常的なシーンでも合うように、という音楽的意図があります。

こういった汎用的な日常曲って、実はとてもテンション感をコントロールするのが難しいところがあります。

例えば、何か事件が起こったときの音楽って、案外作るのは簡単なんですよね。
でも、何も事件が起きていない状況を表現する音楽ってそれに比べて難しかったりするんです、なにせ何も起こっていない事を表現しなければいけないんですから(笑)

そんな感じで、汎用的に使いやすく、尚且つサウンドトラック単体としてもある程度の聞き応えがある曲、と思うと、日常曲って作るの大変だよなぁと常日頃思いながら作曲しております。

この楽曲は木管アンサンブルも特徴の一つで、メインメロディーを奏でているのはファゴットという楽器で、ダブルリードという2枚のリードを重ね合わせた部分に息を吹き込む事によって音を発生させる木管楽器です。
(一方クラリネットやサックスで使われるのはシングルリードと呼ばれていて、一般的にダブルリードの楽器の方が演奏が難しいと言われています。)

同じダブルリードの楽器には、オーボエなどがあります、メロディ楽器としてはこちらの方がポピュラーかもしれませんね。
ファゴットは普段はどちらかというと低音で木管楽器を演奏する際の役割をすることが多いのですが、たまにメロディ楽器として使ってあげると、おどけた感じの独特な雰囲気が出てきます。

この曲では、他にもクラリネットやフルートなど他の木管楽器も出てきますので、そういった音色の違いにも注目して頂けると楽しいかもしれません👌


Tr2-11 潮騒の鳴く街 昼/夜

この曲は海沿いの港町、そして雰囲気もどこか地中海の要素を感じるので、そんなイメージで作曲しました。

そもそも、港町といっても色々な表現手段がありますよね。

本作ではトロップホップのような南国の明るくカラッとした雰囲気の海の表現もありますが、ここではどちらかというともう少し爽やかな、カモメの泣き声を波止場でゆっくり聞きたくなるような、そんな感じです。

サウンドの特徴としては、マンドリンとアコーディオンが挙げられると思います、この2つを同音程でユニゾンさせる事により爽やかで暖かみのある雰囲気を出しています。
アコーディオンは1と同じく田ノ岡三郎さん(@saburotter)にお願いしました。

マンドリンだけでなく、全体的に8分の6拍子のワルツを感じさせる曲調も、地中海の海の街を想像させる要素になっているかもしれません。
また、1の時もそうだったのですが、海の街のサウンドには、ギターの音色が相性が良いと思います。このようなサウンドにも耳を傾けて聞いていただけると楽しいかもしれません。

夜アレンジに関してもメロディはマンドリンが奏でていますが、昼ver.ではトレモロ奏法を使っていて(忘れた方はワイルドランド地方の解説をご参照ください!)、夜ver.ではトレモロでは無い単音奏法で演奏している点も注目かもですね👌


サントラ購入はこちらから!

https://www.jp.square-enix.com/music/sem/page/octopathtraveler2_OST/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?