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希望/智慧と芸術の都

Tr4-19 希望

この曲は宮内Dからの発注時点では
「-希望- 明るさ。小さな希望が見える瞬間」
という簡潔な文章だけが書いてありました。(まぁ他のイベント曲も同様に何かしらの熟語とそれを補足するような極々短い説明分しか無いんですけどね、そこから想像を膨らませていくわけです。)

この曲で表現しないといけない事は「希望」である事は間違い無いのですが、それだけだと範囲が広すぎて、どんな「希望」を表現すればいいのか明確では無いですよね。
「希望」という表現は大事にしつつも、この曲で大事なのは、その「小さな希望が見える瞬間」にフォーカスをする事が大事かなと考えました。

なので、曲の冒頭薄らと朝霞に包まれたような雰囲気、そこにはまだ微かな光が差していて、その先に何があるかはあまり良く分からない。
それが徐々に霞が晴れていき、見つめる先には「小さな希望」がゆっくりゆっくりとトラベラー達の前に現れ、ささやかな幸福を与え、また直ぐに波のように静かに引いていく。

そんなような情景を思い浮かべながら作ったのを記憶しています。
「小さな希望」を讃えるようなトランペット、ストリングス、ホルンの旋律もそれぞれ極力優しくソフトに演奏して貰っています。

そんな雰囲気を感じ取って頂けたら嬉しいなと思います。

そう言えば曲名が発注の時点そのまま曲名になっていますね、
発注時の名前ってそこにかなり寄せて作っていくので、そのまま本番の名前として使用される率も高かったりします(笑)


Tr4-20 智慧と芸術の都 昼/夜

ちなみにこの曲は、発注の時点では「山タウンB-大図書館-」と記載されてましたね、それとモンテワイズの大図書館の動画を貰ってそれに曲を当てた記憶です。

タイトルの通り、ソリスティアの人々が脈々と受け継いできた知識の宝庫がそこに存在し、厳粛な雰囲気と、歴史を感じさせるような懐の広さを楽曲で表現出来るよう意識しました。

ストリングスアンサンブルを主体とした穏やかな曲調に、ちょっとしたアクセントとして加わるチェンバロの音色がサウンドのポイントかなと思います。
チェンバロといえばバロック時代の宮廷音楽のイメージが強いと思いますが、恐らくそういうイメージから、こういった厳粛で荘厳な雰囲気を表現したいときにとても分かりやすいアイコンとして便利な楽器だと思います。


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