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キャットリンのテーマ/枯れた町オアーズラッシュ

T3-5 キャットリンのテーマ

オクトパストラベラーに於いて、いわゆる「はぐれメタル」的な立ち位置のキャットリン、エンカウントした時の背筋がビクーっとなって、どうするどうする、逃さずに倒せるか!?っていうハラハラと、倒した時のレベルが一気にガーっと上がる感じ、このドキドキ感ってやっぱり何回体験してもいいですよね(笑)
そんなキャットリンにいよいよ専用テーマがつく事になりました。

大陸の覇者をプレイされている方は、キャットリン=「なんて滑稽な」なイメージがだいぶ定着していたかと思いますが、「なんて滑稽な」は本来そのために作られた曲では無いですので、この機会にという事で作曲しました。

今やオクトパストラベラーのマスコット的なキャラクターですから、高橋P
からは「チョコボのテーマのような一度聞いただけで口ずさめるような曲にして欲しい」という、作曲家にとって一番恐怖の発注を受けました(笑)

全体的なサウンドのイメージはロシア民謡の「コロベイニキ」をイメージしています、ズチャズチャという裏打ちのリズムと短調ながらもテンポの速い軽快な音楽です。
可愛らしいキャラクターですが、どこか胡散臭さみたいなものも表現したくて、しゃくりを効かせたクラリネットの音色がいい味を出してるかなと思います。

「一度聞いただけで覚えられる」曲にする為に、メロディをとにかく繰り返す事にしました、タータッタッターという音形をとにかく繰り返し繰り返し使っている事に気づいて頂けるかと思います。

それともう一つ大事な要素として「すぐに逃げちゃう奴!」というところも表現したかったので、ダメ押しのような形で1:15あたりからトロンボーンでメロディを引き継いだ後どんどんテンポが加速していく…!という箇所を入れてみました。
ここのヴァイオリンも非常にロシア的ですよね、超絶技巧お披露目ゾーン!みたいな感じで、楽しんで頂ければ嬉しいです。

ちなみに、ファイナルファンタジーの「チョコボのテーマ」も初出は2からなんですよね。
ある意味キャットリンのテーマが2から登場したのも運命的!と言えるかもしれません(笑)


Tr3-6 枯れた町オアーズラッシュ昼/夜

パルテティオの旅立ちの町、そして生まれ故郷、彼が商売の魅力とみんなに幸運を持たらすその方法を知った場所でもあります。
銀により栄え、またその銀により「枯れる」事になるオアーズラッシュの様子を表現する音楽です。

サウンドはコテコテのウェスタンミュージック、いわゆる「マカロニウェスタン」と呼ばれるジャンルで、エンニオ・モリコーネの音楽が有名だと思います。
イタリア製のアメリカ西部映画を指す「マカロニウェスタン」ですが、音楽も特徴的でエレキベースと少し歪んだギター、ビブラートで情感たっぷりのトランペットと、スネアのリズム、とどめのブルースハープとまさに要素をこれでもかと詰め込んだ曲になります。
トランペットソロはオクトラではおなじみの吉澤達彦さん(@tatsuhikotp)に吹いていただいてます。

一方夜アレンジでは、この曲の為だけに「口笛」を収録しています。
マカロニウェスタンといえばやっぱり口笛ですよね!
今作は全体的に夜アレンジで遊んでいる曲が多いんですが、昼アレンジが出来た時に、夜アレンジどうするかーと構想している段階で、ウェスタンらしさがあって、「枯れた」寂しさを表現するものは…口笛しかないじゃん!
というアイディアが湧いてきて、絶対実現したい、と思った1曲です。

この曲って実はパルテティオの過去のエピソードでしか流れないので、1章が終わったら聞く機会無いんですよね、だから費用対効果としてはどうなんだ、という気しかしないんですが、もはやただのわがままでしか無いんですが、仕上がりにはとても満足しています。

口笛は葵井歌菜さん(@kana_aoi_kana)に吹いてもらいました、こんなにピッチ安定して吹けるなんて凄すぎる!


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