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ノーマルバトル2

Tr4-1 ノーマルバトル2

オクトパストラベラーのバトル曲は序盤・中盤・終盤と3種類の通常バトル曲が用意されていて、ストーリーの進行と共にバトル曲も変化する仕様になっています。
この「ノーマルバトル2」は中盤にあたる楽曲で、序盤からの変化を感じてもらう為の重要な役割があります。

特にそういった変化を感じてもらうのに一番重要なポイントはイントロかなと思っています。
オクトパストラベラー1の時の「バトル2」もイントロで、おやっと思われた方いるんじゃないかと思いますが、この曲でも聞いた瞬間に変化を感じ取れるような印象的なイントロになるようにこだわりました。

そしてこの曲も「決戦1」と同様にヴァイオリンソロがメロを取っていて、更にバンドサウンドとオケサウンドの融合、哀愁を感じさせるようなアコースティックギターなど、まさしくJRPGの王道バトル曲といった雰囲気を感じてもらえるんじゃないかと思います。

0:24〜からのヴァイオリンのメロディにティンホイッスルをユニゾンで重ねる展開も、もはやオクトパストラベラーのお馴染みと言ってもいいかもしれませんね(使いすぎて段々と引き出しから出しづらくなりつつある気が…)

でもやはり、こういう王道のお約束をしっかり守る事ってバトル曲に於いては大事な要素なので、恥ずかしくてもやるんだ!という強い意志は大事かなって思います。

作曲家のお仕事をしているとそれこそ何百曲と曲を書くわけですから、当然過去に使った手法を再び使わなければいけない場面に直面したり、手癖で作ったフレーズを恥ずかしがる事なく使う判断も必要になってくるのですよね。(手癖とはいわゆる何も考えずにパパーっとピアノに向かって無限に出てくるフレーズの事で、あまりこれに頼りすぎると似たような曲ばかりになったり、練られていないつまらないフレーズになったりします。)
でも大事なのってお客さんが求めているものをどれだけ新鮮度を保ったまま届けられるかだと思うので、(もちろん新鮮である事が重要ですし、それだけでなく新しい要素をちゃんと提供していく事も両軸として大切です。)
手癖であろうが、過去に使った引き出しであろうが、取捨選択をその都度する事が大事かな、と自分に言い聞かせています。

そういう意味では、1:02〜からのイントロのフレーズが再び現れ、途中から徐々に形を変えて盛り上がっていき、サビに突入するという流れはアイディアとしてうまくいったんじゃないかなと個人的に気に入っている点です。
こういうアイディアが出てくると、作りながらちょっと嬉しい気持ちになったりしますが、中々ある事ではないのが厳しい現実ですね。

という事で今日もなんだかんだで長くなってしまったのでこの1曲で失礼します!


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