鶯の巣 第13話 幸一郎⑤
花火が破裂したかのように、大きな泣き声が部屋の中に鳴り響いた。悠一だ。母さんが慣れた手つきで、あやし始める。
ああ、僕はなんて愚かなんだろうか。茜ちゃん、そして悠一のことを言われて、つい感情的になってしまった。でも、今の僕は悠一を泣かすことしかできていない。
母さんの発言は怒る必要がある内容だった。それは間違いない。けれども、やり方を工夫しなくちゃダメだ。
結婚式の夜、僕は茜ちゃんを守るって決めた。それが他人を自分のエゴに付き合わせる自身に課した誓いだ。今は家族も増え