抛物するパラレルブラッド [歌詞]

　抛物するパラレルブラッド
　詞/曲：Sagishi

　そばにいて　そばにいないで
　二律背反な心と体　思ったままで黙ったまま
『斜陽』を読んでる昼の夜
　カーテンと鏡にらめっこ
　臆病なあたしは泣いている

　飲み干すぐぐっとポカリスエット
　ぐえっと吐き出す汚いもの
　涙も枯れない、残像
『ねぇ、ちゃんと話して怒らないから』
　怒った顔して言わないで
　苦しい…満たさないで

　八月の月光、宙に舞う
　みゆきの『蕎麦屋』を聴いている
　蕎麦屋で蕎麦を食べている
　あやかし怪しのピアスにグラサン
　ひそひそ話攻めたてる噂
　くだらなさだけがあたしの味方

　そばにいて　そばにいないで
　二律背反な心と体　思ったままで黙ったまま
　『斜陽』を読んでる昼の夜
　カーテンと鏡にらめっこ
　臆病なあたしは泣いている

『あなたはだあれ？』
―さとうささらと申します
　若輩者ですがどうぞよろしく
　もしかして会うの初めて？
　どこかで会った気もするね

　そして運命の話より
　春先の梅がきれいです
　あなたと一緒に眺めています
　あたしのちいさな肩抱いて
　きっとこれは優しい想い出
『キミの涙は最高の芸術』
　あたしの秘密は教えない
　蜂蜜のように甘美で豊か
　想像だけならお好きにどうぞ

　古臭い雨が降ってきました
　あなたはあたしに振られてました
　誰かの姿と比べてばかり
　想い出や過去のお話ばかり

　退屈しのぎ

　黙って聴いてないで何か言って
　呟くタイミング間違えないで
　あたしの喉をそっと締めつける
　悲劇の抑圧これは何だ
　まっすぐ根を下ろす因果のように
　この街を赤い血が這ってくる
　きっとどこまでも追ってくる

　そばにいて　そばにいないで
　二律背反な心と体　思ったままで黙ったまま
『斜陽』を読んでる昼の夜
　カーテンと鏡にらめっこ
　臆病なあたしは泣いている

『あなたはだあれ？』
―さとうささらと申します
　若輩者ですがどうぞよろしく
　もしかして会うの初めて？
　どこかで会った気もするね

　恨むのならば函のなか
　開けて嗜む窓のそと
　ずっと黙って見ていてね
　浜辺の歌をくちずさむ
　声のあたしを、そっと