テスト
事実がふせられることで、代替としていくつもの予想が立つ。そしてそれら全てに現実味が帯びてゆくとそこをつなぎ目に現実と脳内が繋がる。事実が見えない、不透明な状態は抽象性を帯びていると言える。これは獣が毛を持つことによる抽象性でもある。猫は毛によって抽象性を帯び、僕らの脳内の可愛さのイメージが介入してくることで、現実的ではない神秘的かわいさが生まれる。それは衣服にも言える。局所的に服がなぞる体が僕らの想像を掻き立て、神秘的な何か(艶やかさ、美しさかも)を生む。
見えないことは僕らの脳内を介し、現実にはない神秘を生む。僕が思うに知ることとはその神秘を失っていくことに等しい。無知の知が言うように新たに知らないことが出て来ると言うのも正しい。しかし、失われる神秘があるのは確かだと思う。悟りを開くとは恐らく全ての神秘を失うこと。自らが神秘に近づくことは神秘を失い、見えなくなってしまうことなのだ。それは誰よりも何よりも下に急降下することのように思える。全てを知ることはすなわち、全てが自分に、自らが全てになることと同様に思える。つまり、自と他の境はなくなる。すると、何も認識できなくなる。これがきっと輪廻転生から外れ、本当の意味で死に、悟りを開くということなんだと思う。宇宙の始まりはきっと他が生まれることから始まる。大乗仏教ってたしかこんなことだった。 僕がホームレスが神様のように感じてしまう所以はきっとこんなこと。
全く無意味な、不合理なこと。多くのものを犠牲にして何も得ない。しかし、彼は何か、輝きを掴みかける。語れないもの。信仰に近く、盲目で辿り着いたものにしか経験できない何か。ホームレス
裸の少年は猫と戯れる 雲 隠す 彼ら 健やかに
シーツがが覆う 少年の悪戯 少女が踊る(纏う)
太陽がさす 明らかに影 落とす 落とす 落とす
わらう顔 日が照らす 揺れる シーツが 撫でる頬
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