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ベトナム旅行記2
朝、
白黒タイルの模様が印象的なお部屋で
カーテンの隙間から差し込む光で目が覚めた。
きっと8:00くらいだったとおもう。
驚くほどスッキリ目が覚めた。そしてこれは旅行中ずっと続くことになる。
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ivoryちゃんが隣で眠っている間に、コーヒーでも飲みに行こうかなと散歩に出かけた初日の朝。
携帯の地図で"カフェ"と検索して出かけた。
前夜ホーチミンの空港について、まずSIMカードは差し替えていた。だがそれだけだった。
そう。この時点でわたしはベトナムで使える通貨など一銭たりともまだもっていない。
お財布の中にはこの土地ではなんの意味もなさない日本円の紙切れと小銭が入ったままだった。
クレジットカードがあればまぁ大丈夫やろ。そう思ってた。
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見たことない場所を1人で歩くのはすごくワクワクする。迷わない程度の冒険は、人生にいつも良いスパイスをくれる。
見た感じ1番ローカルそうなコーヒーショップを選んだ。
わたしは英語が喋れない。
もちろんベトナム語もしゃべれない。
路地裏にある店内にはお客さんは1人もいなかった。BGMもうっすらとしかかかってなかった。
ちょっとドキドキした。
レジで注文して、席につくスタイルっぽい。
『店内で飲める?』なんとなく通じたっぽい。
『おすすめはどれですか?』なんとなく通じてないっぽい。笑
『お兄さんの好きなのはどれ?』 なんとか通じてるっぽい。笑 そしてチョコレートドリンクみたいな甘そうなやつをオススメされた。
お兄さんも英語がどうやら得意じゃないっぽいぞ。わたしがもっと上手く話せてたらわかりやすいよね。ごめんね。となる。内心ブラックコーヒーが飲みたかったけど郷に入れば郷に従え。
"じゃあそれください。"
お会計は現金しか使えなかった。
さっきまでワクワクしてた気持ちが嘘のように一気にザワザワした。
『ごめんなさい。わたし昨日日本から来たばっかりやからまだ現金もってないんですよ、、、お兄さんのオススメ飲みたかったのに!残念。ごめんね。。またリベンジしにきますね!』
とか日本語ver ならこのくらい丁寧に脳内再生されてた。
なのに、予想外!うそやん!となったわたしに
まったく英語は出なかった。
I don't have money.sorry....と伝えて店を出る。
店員の日常からすると意味がわからない。
急にきて、英語で喋って、お金ないって急に帰る客だもの。
なんなんだ。
日本語しかまともにしゃべれない自分とスムーズにいかないコミニケーションにちょっとだけ心が折れた。
これがベトナム初日の朝いちばんの出来事。
だから次はすぐそこにあった人気そうなカフェにした。笑
英語表記でもメニューがあるならクレジットカードは当然使えるだろうと思ったからだ。
よかった。使えた。
アイスコーヒーを注文してテラス席じゃない冷房の効いている席に行く。本当は朝ごはん食べたいなと思ったけど、お肉を抜いて欲しいとかなんかいっぱい英語使うのむりや、、、となって注文するのをやめた。ひよった。
日本から出るたびに、英語を勉強しようと心に誓う。のに、日本に帰る度にそんな気持ちを忘れてる。
そしてこの時もやはり英語の勉強をしようと誓った。でも実際は5ヶ月たった今も何ひとつしていない。
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"予定通りにいくことの方が普通じゃない"
"『時間』っていう概念はなくて、それでも1日の中で飛行機に乗って別の国に行ける。1歩2歩外に出たら聴こえる声も、通じる言葉も違うんだから。"
"あたりまえはあたりまえじゃないことを私はいつも忘れてしまう。だから旅に出る。ここじゃないどこかへいつも行く。いつだってスグ行けるように。荷物を軽くして"
出国前の成田空港でポケットサイズのメモ帳とシャーペンを買ったのは、旅のなかでのふとした感情を書きとめていたかったから。
"毎日毎日考えている思考とおさらばする旅にする。"
メモの最後にそう綴ってた。
アイスコーヒーは劇的に甘かった。
(ベトナムには独自のコーヒー文化があることをこの時に知る)
ジリジリする日差しが心地よかった。
ivoryちゃんから連絡が入る。
たぶんエレベーター上がれないから受付の人にボタン押してもらってね。とのこと。
カードキーを持ってでていたのになぜだ?
となりながら戻ると
確かに部屋のカードキーじゃボタンを押せなかった。
セキュリティがしっかりしてるのですね。と。
そして、カードキーを抜いて持っていってたことによって部屋の電気はつかえなくなっていた。
クソ暑いホーチミンでエアコンが切れた部屋に眠らせてしまっていたのだ。
とんだ迷惑をかけた。
さぁここから1週間どんなふうに過ごすのか。
そんなはじめて迎えたベトナムでの朝。
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